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samurai ホモサピエンス(知性人)「種の保存と遺伝子」作者本名鈴木峰晴表紙ページ【サイトナビ】に戻る。

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ホモサピエンス(知性人)の 「種の保存と遺伝子」

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ホモサピエンス(知性人)「種の保存と遺伝子」

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【種の保存・序文】
【ホモサピエンス(知性人)】
【遺伝資源(いでんしげん)】
【精子劣勢遺伝とXY染色体】
【虚弱精子劣性遺伝と貧乏人の子沢山】
【近親交配(きんしんこうはい)と女性の臭覚】
【卵子の老化(らんしのろうか)】
【AID不妊治療と種の保存】
【霊長類の基本的な生殖行動は「群れ婚」だった】
このまま下にも読み進めます。



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種の保存・序文

◇◆◇◆種の保存・序文◆◇◆◇◆

遺伝子とは、固体の特性をコピーする為の因子である。

つまりコピー因子であるから、遺伝子に異常が無い限り親の特徴に良く似ている固体が誕生する。

故に遺伝子に傷が着いて不良があらば、不良な固体が誕生する事になる。


遺伝子の事に関して言うと、現代の社会性に合わない為かタブーにし勝ちで、余りにも正しい知識を持たない人間が多い。

性をタブー視するあまり、「子を産んで育てる」と言う種の保存本能自体を抑圧し、為に正しい生命科学的な遺伝子知識まで中々世間に広まらない。

だが、無知は不幸を生み出す事が多い。

それで一度、主な事だけでも判り易くご紹介する事にした。

このエッセを読まれた方が、これから出産を迎える若い女性に「是非とも伝えて欲しい知識」と想い、この一文を記述したものである。


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ホモ・サピエンス(知性人)

◇◆◇◆ホモ・サピエンス(知性人)◆◇◆◇◆

現生人類であるホモ・サピエンス(知性人)は、「約二十五万年前に誕生した、たった一人の女性から始まった」と定説化されている。

二十五万年前アフリカに居た、たった一人の女性が、現在七十億人に達したホモサピエンス(知性人)と呼ばれる「人類の祖先だ」と言うのである。

ただ、この誕生時期に関しては、二十五万年前から十万年前とかなり開きが在る諸説が存在する。


人類は知力を武器として進歩をし、為に大脳が発達して頭頂部が非常に大きく丸く、顔面はほぼ垂直、完全に直立の姿勢を取れる地球上他に類を見ない生物である。

人類は、小さな集団の頃からその維持の為に「 側坐核(そくざかく)」の機能を発展させて、集団的なスピリチュアル(霊的潜在意識)合意を形成して行く。

そしてホモサピエンス(知性人)が地球上で最も優位に立った主因は、知力と 集団化(群れ)であるが、「群れ」の形勢の為に「性的接触の効果を上げる為の適応能力」の高度化に成功した。

もっと厳密に言えば、誰に教わらなくても生き物は、本能で捕食行為や生殖行為、子育てなどをする。

これは、まだ解明されては居ないが「遺伝子レベルで伝達されている」としか考えられない事だから、脳が発達した人間に於いては他の情報も遺伝子レベルで伝達されていても不思議は無い。

従って、捕食行為の本能に影響された過食行為などで精神の安心安定を得たり、生殖行為の本能に影響された性癖に精神の安心安定を求めたりする。

つまり知恵の発達と群れ社会の形成と言う必要に迫られて、「様々な性癖」と「擬似生殖行為」は自然発生した。


人類は、小さな集団の頃からその維持の為に「側坐核(そくざかく)」の機能を発展させて、集団的なスピリチュアル(霊的潜在意識)合意を形成して行く。

人類には、巨大地震のような人知が及ばない事象をスピリチュアル(霊的潜在意識)的に納得させる為の脳部位として「側坐核(そくざかく)」が在る。

つまり知恵の中に、人知が及ばない事象を霊的納得させる妥協も得た。


人間(ひと)は側坐核(そくざかく/脳部位)に影響されて、勝っ手な相手に「自らの願望を為してくれる」と言う期待を抱(いだ)く事で、「心の安定を得よう」とする心理を持っている。

それが心理学的には「英雄待望論」だったり、信仰上の「カリスマ(超人/教祖)の存在」だったりする。

信仰・占術・予言の本質は、強弱の質こそ在るものの人間が持つ「側坐核(そくざかく/脳部位)」に影響された一種の依存症である。

その延長線上に在るのが、「ジュピター・コンプレックス(被支配の願望)」である。

この信仰・占術・予言に対する依存症は、横着極まりない事に、自分で努力する事を放棄し結果的に幸福を金で買う図式が構成される。

いずれにしてもホモサピエンス(知性人)も動物の一種であるから、「種の保存と遺伝子」にも関心を向けるべきである。


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遺伝資源(いでんしげん)

◇◆◇◆遺伝資源(いでんしげん)◆◇◆◇◆

実は、全ての生物は遺伝子を持っているのだが、遺伝資源(いでんしげん)は新たなる「現代の鉱脈」で、これは野生生物に限らず、農作物や家畜等の品種や系統も重要な遺伝資源である。

遺伝資源(いでんしげん)とは、現在或いは潜在的に利用価値のある遺伝素材で、ここで言う遺伝素材とは遺伝の機能的な単位を持つ生物その他に由来するものを言う。

つまり人類にとって遺伝資源(いでんしげん)は、農作物や家畜の育種、医薬品開発、バイオテクノロジーの素材や材料として考えた場合、 全ての生物は、将来役に立つ可能性がある。

また生態系の維持には様々な生物種が必要である事は明らかで、生物及び生物を生物たらしめている遺伝子は、これらの観点から重要であり一度失われると二度と完全には復元できないから保存は急務である。

遺伝資源としては生物多様性が重要で、これら資源を保全保護する為に日本ではジーンバンク等の機関があるが、 遺伝子プールの豊かさを考慮すると生息地ごとの保全が理想的である。


只、生命科学的に見れば、人間と言う生物ほど「利」の為に自然の摂理に反する方向に生き方を変えて来た生物は居ない。

しかし、何かを得れば何かを失うのが現実で、その不自然な「利」の獲得の為に人類は今、哀しいかな「滅びの道」を確実に歩んで居るのかも知れない。

矛盾する事に、現在の人類がそこまで科学を先鋭化しているにも関わらず人類そのものの遺伝資源(いでんしげん)については、深刻な「虚弱精子劣性遺伝」の問題などに正面から向き合う事を避け、感情論や倫理観の「べき論」が優先して着実に滅びの道を辿っている。

勿論、この二千年代に入って、女性の社会進出と伴に不妊原因として顕著に成った卵子の老化(らんしのろうか)も、男女共同参画の美名の下に、結果的に少子化社会を促進させている。


自然界では、子孫に強い遺伝子が伝わりそうな相手を雌が第一に選ぶ事が一般的で、地位・金・好みの風貌などの「他の条件」を優先するのは人間だけである。

これほどの難問など無いかも知れないが、良くも悪くも永い人類の歴史於ける自然淘汰との戦いは「虚弱精子劣性遺伝」の問題をより深刻なものにし続けている現実を、立ち止って考えて見る必要が在りそうだ。


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精子劣勢遺伝とXY染色体

◇◆◇◆精子劣勢遺伝とXY染色体◆◇◆◇◆

人間の遺伝情報を伝える染色体にはXとYがあり、女性のX染色体は二本在って片側一本のX染色体でも障害に対するスペアー機能が利き、新しい卵子に拠って生まれ変われる。

だが、男性を形成する染色体はX染色体とY染色体の各一本で構成される為にY染色体は一本限りで、生殖の過程でY染色体に遺伝情報的な欠陥が生じても修復される事なく男性に限り延々と子孫に受け継がれるものである。


人間の性染色体の形式はXY型であり、これ以外の性別決定機構もない為にY染色体の有無に拠って男女の性別が決定する。

つまり男性の場合は「X染色体とY染色体の二本」で構成され、女性は通常「X染色体のみが二本」で構成されるのだが、遺伝子異常などで一本になっても(ターナー症候群)女性として生まれる。

同様に、X染色体とY染色体を一つずつ持つ筈の男性がX染色体二本とY染色体を一本持っていても(クラインフェルター症候群)男性として生まれる事が判っている。

ここで問題なのが、男性に限り延々として子孫に受け継がれるY染色体である。

女性の場合はX染色体のみが二本受け継がれるので、染色体の内一本に損傷が出ても他の一本が正常に機能して正常な遺伝が子孫に受け継がれて行く。

所が、延々として男系子孫に受け継がれるY染色体は、何らかの欠陥が生まれても代替の染色体を持たないから欠陥を抱えたままのY染色体を持つ精子が延々と子孫に引き継がれる為、基本的にY染色体は劣化の道を歩んでいる。

Y染色体を持つ男性でなければ精子は造れない。

そこに現在の社会基盤である「一夫一婦制」に拠り、自然淘汰に拠る強い精子の選別(競争原理)が出来なくなって、殊更に劣化した精子に拠るY染色体が延々と引き継がれる事になる。

こう言う事を書くと現代の貞操観念で「大勢の男を性交相手に持つなどとんでもない」と言うだろうが、卑弥呼の女王国(邪馬台国)では多くの男性が取り巻く女王蜂状態だった。

時代が下がった平安期までは「妻間婚(呼ばう婚)」で、言わば女性がその気に成れば何人でも寝屋に引き入れた。

Y染色体が正常再生が不可能なものなら、せめて自然淘汰に拠る強い精子の選別(競争原理)が可能となる群れ婚(乱交)状態が子孫の継承には理想的だが、人間は「生活基盤の安定」と言う社会性(男性のエゴかも知れない)を採って、女性にそうした機会を与えてはいない。

また近親婚に拠る劣勢遺伝も、或いは同一染色体の欠陥が増幅されて劣勢遺伝の確立が高まる事も一因かも知れない。

古代は群れ婚に拠る乱交が優秀な男性精子を競争の中で選択させる環境が守られていた。

これはあくまでも生物としての自然の法則だけで捉えた見解であるが、如何なる社会性を鑑みても「滅亡してから気が付いた」では遅いのではないか?


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虚弱精子劣性遺伝と貧乏人の子沢山

◇◆◇虚弱精子劣性遺伝と貧乏人の子沢山◆◇◆◇

最近、不妊夫婦の家庭が増える傾向にある。

これも日本社会が欧米化されて増加した「少子化」の一因なのだが、現代社会では人類が未来に命を繋げる為の男性精子が世界的に虚弱化していて、専門家の間では問題視されている。

実はこの不妊家庭の増加は、専門家の間では「一夫一婦制が招いた」とする意見が主流である。

この場合の「一夫一婦制」は家族単位の堅持の為だが、ルール(決め事)が正しいのは或る一面を解決する為の物で万能ではない。

そもそも、現代社会のルール(決め事)は人間が都合で勝手に決めた物で、ルール(決め事)には必ず良い事(都合)がある分だけどこかに悪い事(不都合)も在って、だからこそバランスが成り立つ。

そして人間の良い事(都合)とは、往々にして自然を無視するものである。


人類の男性精子と同じ霊長類のゴリラやオラウータンの雄の精子を顕微鏡に拠る目視で比較すると両者には「量も活動性も極端に違いがある」と言う研究結果が出ている。

顕微鏡目視で明らかに量が多く活発なのはゴリラやオラウータンの雄の精子で、人類の男性精子は明らかにその目的である生殖能力が劣っているのだ。

精子が雌の体内で過酷な生き残り競争の挙句卵子に辿り着く試練を与える自然原理は、子孫に強い精子のみの生き残りを図り、次代に優性な精子を選別して伝える為である。

その原理からすれば強い精子を雌が受け入れる為の雄との交尾機会は多いほど良く、つまり群れ婚に拠る乱交が常態なら一番強い精子が勝ち残る自然原理である。


詳細を研究して得た成果に拠ると、人類の男性精子は虚弱化してしまい女性の体内を競争して子宮に辿り着き卵子と結び付くには量も活動性も極端に見劣りしているのである。

これを比較研究して出した結論が、男性精子と同じ霊長類の子孫繁殖に関しての比較結果、人間は「一夫一婦制」が弊害となって子宮側に精子選択の機会が無い為に自然淘汰が機能せず、それが何世代も続いて本来は自然淘汰で振るい落とされるべき虚弱精子の持ち主が子を為して子孫に受け継がれているのである。

対して、ゴリラやオラウータンなどの霊長類は「群れ婚」の為に、実際に生き残る精子は量も活動性も強い精子を持つ親の遺伝子の精子が選択されながら次代に受け継がれて行く。

つまり自然の法則から言えば、精子劣勢遺伝とXY染色体の課題を回避して強い男性精子を選択的に継承して行くには女性の方に性交相手の選択権が有る群れ婚状態が合理的で、群れ婚に拠る乱交が優秀な男性精子を競争の中で選択させる環境が守られていた。

所が男性リーダーが群れの中でその種の保存の自然の法則に反する男系のが重用される権力環境が成立して人類は破滅の道を歩んでいる。

この先端の研究を大胆に歴史にリンクすると判り易いのだが、例えば歴代の皇統や、江戸幕府・徳川家の場合は男性精子に自然淘汰に拠る繁殖力を求めない独占的環境にあるから、代を重ねると当主の持つ精子は結果的に虚弱化し、お世継ぎに困る事例は数多い。

現に現代日本の皇室ではお生まれになるのが女子ばかりで、男子の誕生が稀(まれ)なものに成っている。

乱暴な意見かも知れないが、皇室典範で天皇の継承が「男系男子でなければならない」とするならば、その環境を整える意味で皇族男子に多妻を認めるのが合理的な筋論である。

血統至上主義の当時に在って、一族の棟梁(武家)が継子を得るのは命題であるから側室・妾は当然の時代で、それでも実子を為せない上杉謙信豊臣秀吉は「男性精子に欠陥が在った」としか考えられない。

(注)豊臣秀吉には秀頼が居るが、淀君以外の多くの正室側室に子が無い為父親別人説が有力である。

また、殿上人(高級公家)を中心とする血統至上主義社会では、特に虚弱精子劣性遺伝が進んで逆に養子を貰うのが結果的に普通の状態に成っていた。

自然の掟として、遺伝子レベルの体力的弱者は篩(ふるい)い落とされ強い遺伝子を持つものだけが生き残るのが野生の世界である。

それに血統至上主義と言う価値観の感性で真っ向から逆らったのが人類ではあるが、果たしてこの価値観を頑(かたく)なに守る事が、子孫の為に最良の選択であるのだろうか?

同じ研究理由から永く続いた「共生村落社会(村社会)」では、永い事「夜這い制度」や「寝宿制度」、「暗闇祭り」などの「群れ婚状態」が続いて、そちらの方の男性精子は強者生き残りの競争が自然淘汰に拠る繁殖力を維持して来た。

つまり本来の自然の法則から言えば、一夫多妻ではなく卑弥呼のような女王蜂状態の一妻多夫が初めて強い精子の生き残り競争原理が働くのであるから、春日局(かすがのつぼね)の構築した大奥のシステム「多くの女性に将軍一人」と言う血統の保存継続は、あくまでも氏族の血統重視論理で在って人類の「種の保存」と言う自然の法則とは真逆であり合致しないものである。


貴族・氏族社会では、家長が女性で「よばう形」で男性を寝屋に引き入れる習慣・「よばひ(夜這い)制度」は、虚弱精子劣性遺伝に苦しめられていた古墳時代から平安初期の貴族・氏族社会では、家系を後世に繋ぐ手段として有効だった。

そしてこの妻問婚(つまどいこん)の「よばう形」が無くなり、女性が家に嫁ぐ形に成った平安中期くらいから、今まで「よばひ(夜這い)制度」が塗布していた問題が噴出し、貴族・氏族社会で「養子のやり取り」が頻繁に行われる様に成ったのは皮肉である。

その後この問題の合理的な解決として考えられたのは、祭りの晩の神からの授かりもので、よそ様の種を頂いて自分の子として育てるには、性交相手は顔も判らぬ見ず知らずで性交場所は暗闇が良い。


実は、原日本人系縄文人(蝦夷族/被征服民)と比較的後期の渡来系(氏族/征服族)との同化二重構造社会が永く維持された日本の「村落社会(村社会)」では、実質的に「群れ婚状態」の習俗が続いていて、父親に拘らない自然淘汰に拠る子孫繁殖が公然と認められる事に拠って強い繁殖力を維持した男性精子が、保持されて来ていた。

その量も活動性も強力な村落部の男性精子の繁殖力は終戦後の集団就職で「村落社会(村社会)」が崩壊するまで続いて、村落部では八人、十人と子沢山の家庭が普通だった。 これが、「貧乏人の子沢山」の正体だったのである。


近頃の不妊治療技術の発達で、子の為せない夫婦に医学的に子をもたらす技術が成果を挙げているが、その繁殖力の弱い男性精子が次代に引き継がれて、「虚弱精子劣性遺伝加速して行く」と言う一次凌ぎのジレンマを抱えたものなのだ。

何の事は無い、神(聖職者の見解)やお上(統治者の都合)が定めた戒律や法律が「虚弱精子劣性遺伝」を引き起こし、人類の繁殖能力を削いで滅亡へのカウントダウンをさせている事になる。


精子が女性の体内で過酷な生き残り競争の挙句卵子に辿り着く試練を与える自然淘汰原理は、子孫に強い精子のみの生き残りを図り、次代に優性な精子を選別して伝える為である。

現状を肯定すれば、一夫一婦制の家族単位は社会生活の安定として正しいかも知れないが、角度を変えて人類の未来を見据えると、この「虚弱精子劣性遺伝」の婚姻関係を続ける事は賢明とは言えない。

この人類の危機を回避する為には自然淘汰原理からすれば、強い精子を女体が受け入れる機会は多いほど良い。

古代は群れ婚に拠る乱交が優秀な男性精子を競争の中で選択させる環境が守られていた。

これはあくまでも生物としての自然の法則だけで捉えた見解であるが、如何なる社会性を鑑みても「滅亡してから気が付いた」では遅いのではないか?

つまり、この虚弱精子劣性遺伝を回避するには「群れ婚乱交状態」が理想で、初めて種の優性遺伝が為される事になる。

現在の社会体制を中々変えられないのが人間だが、もう既に人類滅亡の足音がヒタヒタと聞こえて来る情況にある。

今の結婚相手の条件は感性的に「好ましい相手」などと勝手な事を言っているが、やがてこの虚弱精子劣性遺伝問題が進めば結婚相手の条件は「強い精子を持つ男性」と言う事に成るかも知れない。

つまり目的に対する価値判断だから、或いは昔の共生村社会のように好ましい相手との婚姻関係と強い精子を得る為の行動は分離して考える社会合意の時代がやって来るかも知れない。

日本の村落に於ける共生社会(村社会)に於いては、元々「夜這い」や「寝宿制度」の群れ婚習俗であり、子供は「授(さず)かり物」だからその家の女性から生まれた子はその家の子で「誰の種(父親は誰)」などとは詮索しないで育てるルールだった。

そう言う社会体制を「異常(いじょう)」と勝手に思い込みたがるのは結構な事だが、強い子孫を残す為の実態はそんなものではない。

この「異常(いじょう)」と言う判定は、語彙(ごい)から言えば「常なら無い」と言う事であるが、その基準そのものが問題で、基準は歴史と伴に変遷するものである。

「常」の判断は個人の思想信条からその時代の社会合意に到るまでの条件を勘案して下す判定であるから、今貴方が現代に於いて「異常(いじょう)」と下す判定が、過去の歴史シーンでは必ずしも「異常」ではなかった事を留意しなければならない。

元々日本と言う国は、下々(しもじも)に於いては共生村社会で、実質的に群れ婚(集団婚)状態だったから強い精子が自然選別的に生き残ったし、血統至上主義の貴族や武家社会では、その制度の欠陥を補完する為に養子が常態化して一般的に普及している国だった。

つまり「常」と「異常(いじょう)」の判断は、その時代に起こった事象が当時に於いて常態化してしまえば「異常」と言う判定は存在しなくなる。

この「虚弱精子劣性遺伝」を科学的に説明すると、精子劣勢遺伝とXY染色体と言う生物学的な原因が解明されている。

いずれにしても、自然科学の分野では「一夫一婦制が人類滅亡の危機を招くかも知れない」と、警告されているのである。

この虚弱精子劣性遺伝、統治の安定の為に「家族単位の維持」と言うある一面だけの都合で決めたルールに絶対は無いのであるから、本来なら欠陥が見つかれば決め事に妄信せず、「間違いは正し、足らざるは補う」が懸命な選択である。

とは言え、現代の「一夫一婦制での家族単位」を維持したままではこの問題の解消は理論的に難しく、せめて精子に活力を与える食品の可能性はある。

それは、亜鉛パワーの事である。


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近親交配(きんしんこうはい)と女性の臭覚

◇◆◇◆近親交配(きんしんこうはい)と女性の臭覚◆◇◆◇◆

劣性遺伝子を取り上げた事のついでに、近親交配(きんしんこうはい)についても明記して置く。

女性の嗅覚が男性の嗅覚より大いに鋭いのは、「カップリング(交配)相手の選別の為」と言われている。

脳内ホルモン・フェール・エチル・アミンの、本能をくすぐる「一目惚れ効果」の前駆段階にこの女性特有の臭覚が在る。

女性は、匂い(体臭)で自分の好みの男性を選別しているのだが、此処に無意識な小脳の働きが在り、自然に「遺伝子が近い男性を避ける目的」が存在する。

つまり遺伝子が近い男性とカップリング(交配)すると、産まれて来る子供が知的劣勢や体質虚弱と言う近親交配 (きんしんこうはい)のリスクを負う事に成る。

だから遺伝子が遠い男性を、匂い(体臭)で嗅ぎ分けて自分の好みとする小脳の機能が働き、知らず知らずに「好き」と選択するからである。

ついでに言うと、この近親交配(きんしんこうはい)を避ける為の嗅覚が、娘が年頃に成ると鋭くなり、中高生くらいから父親の体臭を「臭い」と嫌う反応を示すように成る。


近親交配(きんしんこうはい)とは自然科学的な用語で、親縁係数がゼロでない個体同士の遺伝子(精子と卵子)を掛け合わせる事である。

有性生殖をする生物の多くは、例外を除き遺伝因子一つにつき一対(二つ)の遺伝子を持っていて、一方は父親から、もう一方は母親から受け継いだものである。

しかし両親が近親の為に同じ遺伝因子を持っていて、両親から同一の遺伝子をもらった場合のみにその形質が現れるのを「劣性の遺伝子」と言う。

また、どちらか片親からその遺伝子をもらっただけで形質に現れる遺伝子を「優性の遺伝子」と言う。

近親交配では、知的劣勢や体質虚弱な人物ばかりが誕生する確率が高く成る為、戦後に制定された民法により、三親等内の婚姻は民法七百三十四条で禁止されている。

近親交配上のリスクの特徴は、両親の血縁が近い場合にその両者が「共通の劣性遺伝子を持っている可能性が高くなる」と言う遺伝学上の危険である。

そのリスクを避ける為に、本能的に女性の嗅覚が男性より鋭いのである。


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卵子の老化(らんしのろうか)

◇◆◇◆卵子の老化(らんしのろうか)◆◇◆◇◆

現代の不妊問題に関しては、男性の「虚弱精子劣性遺伝」の問題だけでなく、現代では晩婚女性の「卵子の老化(らんしのろうか)」も問題になっている。

これは、晩婚化した現代社会が自然の摂理に逆らって居るからに他ならない。

現在の社会事情を排除すると、生物学的な人間の生殖適齢期は十五歳〜二十歳が最良で、現代社会に於ける晩婚化は妊娠には不向きな大問題の側面を有している。

女性は出産の準備の為に、十歳頃から脳下垂体が子宮に指令を出して女性ホルモンを分泌し、乳房が大きくなるなど体形を女性らしくする。

女性ホルモンは寝ている時に分泌されるので、中高生の時期に睡眠を沢山採ると正に「寝る娘(こ)は育つ」で乳房の発達が良い。

つまり貧乳女性は、夜更(よふか)し遊びや勉強で発育期に睡眠時間が少なかったのが原因で、けして遺伝などでは無い。

明治期以前は、照明が発達していなかったから夜に成ると寝るしかない生活で、女性の乳房はふくよかだった。

しかし現代はこう言う時代だから、あらゆる状況で女性の発育期の睡眠時間が少なく成って居る。

そう言う事だから、俗に言う「彼氏に揉んでもらうと乳房が大きくなる」も、発育期であれば刺激に拠って脳下垂体が活性し、女性ホルモンの分泌を促す理屈かも知れない。

で、あるならば、肉体的成熟は女性ホルモンの分泌に起因し、中高生時期の発育年齢を過ぎてから幾ら刺激しても乳房は成長しない事に成る。



生き物には「種の保存」と言う最低限の使命が在り、人間の場合も母体が健康である若い内の妊娠が望まれる。

それ故に人間には、誰にでも自然体(ナチュラル)の性欲が在り、性交の快感は極自然な「神の恵み」である。

所が文明の発達と共に、人類は「生きて命を次代に命を繋げる」と言う大事な事を忘れて来た。

忘れて来た大事な事とは、自然体(ナチュラル)の群れとして生きる近隣愛の共生であり自然種の動植物や環境との共生である。

過っての日本の村落では、「夜這い制度」や「寝宿制度」、「若い衆宿」が自然体(ナチュラル)で存在し、そうした風俗習慣は明治維新まで続いた。

所が、明治新政府は、欧米列強と肩を並べるべく近代化を目指す。 維新後、政府は急速な文明開化(欧米文化の導入)を図り、為に政府が「各種の禁令」を出して伝統的な性風俗習慣は終焉を迎えている。

おおらかだった性に対する概念を欧米文化の「罪の意識」に変えた事が、建前上日本と言う国の村落から「共生社会」を取り上げてしまう。

嫌、実は地方に拠って、伝統的な性風俗習慣は終戦後の集団就職の頃まで密かに続いていた。

しかし敗戦後の欧米化は、「群れ社会」を消滅させて極端な「私権社会」に走り、「親子兄弟でさえも殺す」と言う殺伐とした社会を創造してしまった。

現に、日本独特の「共生社会」の性文化を批判した西欧文化も裏面では「不倫と売春の文化」で、その辺りを念頭に物事の発想を始めないと、思考の柔軟性を自(みずか)ら縛る事になる。

つまり現代の、「この世の表面上の合意認識が、正しい生き方」だと言う確信など無いのである。


女性の妊娠に於いて、人間界の環境の変化による社会性から結婚の高齢化が進み、「卵子の老化(らんしのろうか)」が問題に成って居る。

元々生物学的に言えば十五歳以上が妊娠適齢期で、十八歳から二十歳が妊娠最盛期なのだが、べつの社会事情に拠ってその妊娠最盛期は無視される現状にある。

つまり現代社会に於いては、「卵子の老化(らんしのろうか)」に拠って妊娠し難い状況を招いている。

世界的には数ヵ国に過ぎない「二十歳以下を子供」とする日本の甘やかしの法律の上に女性の独立心や権利意識の高まりが晩婚化を高め、結果「卵子の老化」と言う笑えない状況にある。


日本独特の「共生社会」の性文化を批判した西欧文化も裏面では不倫と売春の文化で、その辺りを念頭に物事の発想を始めないと、思考の柔軟性を自(みずか)ら縛る事に成る。

つまり、「現代のこの世の合意認識が、正しい生き方だ」と言う確信など無いのである。

女性の妊娠に於いて、人間界の環境の変化による社会性から結婚の高齢化が進み、「卵子の老化(らんしのろうか)」が問題に成って居る。

元々生物学的に言えば、人間は十五歳以上が妊娠適齢期で、十八歳から二十歳が妊娠最盛期なのだが、べつの社会事情に拠ってその妊娠最盛期は無視される現状にある。

何時(いつ)までも子離れしない「二十歳以下を子供」とする日本の甘やかしの法律は、世界的事例は数ヵ国に過ぎない。

その甘やかしの法律の上に女性の独立心や権利意識の高まりが晩婚化を高め、結果「卵子の老化」と言う笑えない状況に日本はある。

つまり現代社会に於いては、「卵子の老化(らんしのろうか)」に拠って妊娠し難い状況を招いて、日本人の絶滅危惧種化を招いているのではないだろうか?


少子化問題とその根底にある手遅れ不妊問題は、日本の政府と企業が結託して男女共同参画を推し進めた結果である。

全ての思考基準について、目の前に在る出来上がった現状を「当たり前」として始める方が多い。

しかしその現状を、肯定しない所から臍(へそ)を曲げて見て見ると、別の角度の思考が有る事に気が付く。

男女共同参画は、女性の一部にチャンスを与える効果は在っただろう。
しかし多くの女性は、非正規労働者として安い賃金の労働力として定着した。

そしてなによりも、夫婦二人で共稼ぎしなければ平均的な生活水準を維持できない雇用体系が、結果的に「晩婚化」を勧めている。

文部省の新教育改革案でも「経済界とマッチした教育」と長期戦略は未だに経済優先で、人口などの大局観は疎(おろそ)かにされている。

それと言うのも、官僚達が考えるのは自分達が奉職している僅かな期間の事で、退職した先の日本の行く末まで思い至らない。

人口政策は、家族形態のデザインを政府が戦略的に計画する事が重要で、「晩婚化」と「少子化」が一対のものである事は当然である。

これは政府が為すべき「国民生活形態の計画的デザイン」と言う「環境整備」の問題である。


物事には、起承転結の「起」に遡(さかのぼ)らないと見えて来ない物もある。

病根の根底に迫って、結婚思想や社会組織の抜本的な改善を図らなければ、当事者個人を責めた所で問題の根絶は難しい。

本来は「少子化問題」の根本政策を放置して、国力を維持し社会保障の根幹を為す人口政策は為し得ないではないか?

つまり何十年前から危惧されて来た大きな課題なのに、「国家総動員的」な目先の経済浮揚政策に走って「人口対策」と言う根本を放置した。

その点で、目先の電力確保の為に「使用済み核燃料の処理」と言う根本要件を放置し、「核燃料処理のコストに参入しない」と言う誤魔化し先送りをしている事と同じである。


本来なら母体が若い内の妊娠・出産が理想的だが、社会環境は益々結婚の高齢化に向かい、いざ子供が欲しい段に成って卵子の老化(らんしのろうか)に拠る不妊問題も発生して深刻化している。

つまり母体の高齢化は卵子の老化(らんしのろうか)を招き、「手遅れ不妊」を引き起こす大問題である。

そこで近頃の傾向として男女共同参画世代(三十五歳〜四十五歳)の結婚の高齢化とは別に、新たな世代の新しい結婚観も現れている。

これは近頃の二十代女性の一部が結婚を急ぎ、その婚活対象者に四十歳代の男性を主力としている点である。

それは、四十歳代の男性に安定した収入が期待され、子育てに注力できる専業主婦が可能なら、卵子の老化(らんしのろうか)を回避して「二十代の結婚も在り」と言う本能的に自然発生した新しい結婚観ではないだろうか?

最も、「好きだ嫌いだ」はフェール・エチル・アミンに影響された「感性」の問題だから、当然の事ながら「理性」で価値観を考えても良い訳である。

つまり最近の二十代女性の一部では、年の差や容姿よりも「若い内に出産と育児が出来る」と言う現実的価値観に於ける婚活が既に始まっているのである。

近頃の考え方として、「金の為に結婚する女性なんて品が無い」と言った思想がある。

だが、そもそも人類初期の女性の選択基準は、シンプルに「より多くの食べ物を手に入れて返って来る男性」である。

そして、「性的欲求が強い男性も品が無い」と言った思想がある。

しかし、「より強い子孫を残す」と期待される精力絶倫男性とのカップリングが、本能的に人類初期の女性の自然な狙い目だった筈である。


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AID不妊治療と種の保存

◇◆◇◆AID不妊治療と種の保存◆◇◆◇◆

子が欲しい夫婦に於いて、不妊治療に非配偶者間人工授精(AID)と言う夫以外の精液を使用して妊娠する方法がある。

不妊の原因が夫に避けなければならない遺伝子がある場合、夫が無精子症で全く精子がない時やそれに近い条件の時、血液型の不適合、手術・薬剤による射精 異常である場合などがAID不妊治療の対象になる。

現代でこそ医療技術が向上して人工授精が施術可能に成った。

だが、昔はそうした事は望むべきも無いから、「暗闇祭り」とかで相手不詳の子種を得るしか方法が無かった。

そこで頼りとしたのは、官人接待(かんじんせったい)と神前娼婦(しんぜんしょうふ)に見る神社の信仰だった。

昔の不妊に於いてはこうした神社絡みで神から授かる方法意外に不妊対策は無く、それを現代の倫理感で推し量るものでは無い。

性行為と人工授精施術の違いこそ在れ、「子を授かる」と言う究極の結果としてはさほど差が無いとも受け取れる。


人はその生き方に於いて幾通りの選択枝があり、そのどれが幸せな生き方かは本人がその生き方を省(かえり)見た時に初めて結果として知るものである。

その点では、相手不詳の子種を天の授かりものとして、その夫婦が我が子を得る事にギリギリの選択枝だった。

もっとも、現代に於ける女性も中々の物で、信頼出来る日本の政府機関の統計に依ると夫婦間に出来た筈の子供の二十五人に一人は「夫との子供では無い」と言うデーターがある。

勿論、建前では在っては成らない事だが、現実に数字は存在する。

こんな事を書くと大きな反発があるだろうが、それは女性側にした所で平凡な日常生活ばかりの人生は安全かも知れないが退屈で心が乾き切ってしまう。

本音では、日常の平凡な人生を長々と送ってそのまま朽ち果てるよりも、贅沢かも知れないが時々シュール(奇抜)な刺激が在る方がストレスを発散できる。

つまり女性も、本能的には絶えず優秀な「子種」を求めて機会を伺って居るのが偽らない自然な姿である。




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霊長類の基本的な生殖行動は「群れ婚」だった

◇◆◇◆霊長類の基本的な生殖行動は「群れ婚」だった◆◇◆◇◆

現代社会に在ってはいささかタブー染みた情報であるが、一番人間に近い類人猿・チンパンジーなどの生殖行動を見ても判る通り、霊長類の基本的な生殖行動は「群れ婚」である。

チンパンジーの雄(オス)達は一頭の発情期の雌(メス)に順番に群がり、雌(メス)は一日に何頭もの雄(オス)と交尾する。

その理由は「確実な種の保存の為」で、雌(メス)が依り強くて優秀な精子に回(めぐ)り逢う目的で「自然がそうした生殖行動を選択させていた」と言う立派な理由が在るからだ。

これは「種の保存」のメカニズムが主体の自然な生殖行動であるから、雄(オス)雌(メス)の生殖機能には目的に添った違いが在る。

当然、雄(オス)の方は次と交代させる為に肉体的に一度の射精で終わるが、雌(メス)の方は連続交尾を受け入れられる構造を、生殖器がしている。

つまり生物としての現生人類は、「確実な種の保存の為」に本能的に「虚弱精子劣性遺伝(詳細)」や「XY染色体の劣勢遺伝(詳細)」などを生殖機能として知っていた事になる。

人間と同じ類人猿・チンパンジーやオランウータンは群れ婚で、本来発情期の雌(女性)は依り良い遺伝精子を得る為に複数の雄と連続性交するのが普通だった。

最も人類に近いチンパンジーの生殖行動でも判る通り、元々人間の元である霊長類の雌(メス)には強い精子を受け入れる為に発情期に多くの雄と連続して性交する資質がある。

霊長類の妊娠は基本的に年一回程度で、しかも基本的に出産は、一出産当たり一体である。

なので、他の哺乳類の様に沢山産んで生き残り率を確保できない分、健康な精子を得る必要があるからと解釈できる。


ただ、人間社会が自然本能・群れ婚を否定して行く過程には、資産とか経済とかの群れとは別の個人の「財」が介在するようになる。

「財」が「子育て」に必要不可欠になり、女性の家に男性が通う「呼ばう(夜這い)婚(詳細)」を経て、概念としての「家制度」が生まれ、群れ婚は崩れて行った。

しかしこの自然本能的に多くの異なった遺伝子を必要とする女性の脳の思考メカニズムは、現在でも深層部分で自然本能として存在する。

実は子を為した後の女性が本能的に次の遺伝子を求め、連れ合いの男性に嫌悪感を感じてセックスレス夫婦に陥(おちい)る傾向が在る。

群れ婚だった人類が、「子育て」に絡んで成立させた人間社会が、自然界に於ける脳科学的な機能とは乖離(かいり)しているからである。

つまり自然界に於いては、子供が出来ればその遺伝子の男性は「用済み」と脳が勝手に想うのである。

それが現代では、女性の関心が夫から離れ子供に傾倒して夫婦間に隙間が生じ、多くの離婚の芽が生まれる一因と成って居る。

こうした生き物としての生態系が人間社会の我侭(わがまま)で無視され、人間の実社会が自然な種の保存と乖離(かいり)してしまった現状で、社会矛盾に拍車が掛かっている。

この学説を証明する為に、新疆ウイグル自治区の四千年前に描かれた世界初のエロ本とでもいうべき壁画には、女性一人に順番待ちする多数の男性の姿が描かれている。


性に関わる物をタブー(触れたくないもの)とし、清廉を正義ぶってモラル(道徳)・インモラル(不道徳/背徳的)を説いても、それは本当に正しいのだろうか?

どうにも納得出来ない事に、子が為せなければ「その家族の物語が途絶えてしまう」と言う切実な苦悩がある。

当時者にしてみれば、「妊娠不能」は上っ面の建前倫理観で論じられたくない深刻な家庭問題である。

それを天命として、途絶える物語を受け入れるのがモラル(道徳)と言うのなら、確かにそれは切ない話しだった。

その救済措置としての「日本古来の種の保存装置」は、当時の人々が知恵を絞った「暗闇祭り(くらやみまつり)」の風習だった。



また、性に関する日本の文化についてタブー視する傾向がある。

だが、大和の国(大和朝廷)建国以前の人種のるつぼだった日本列島は、平和を維持する為に部族間での混血をお祭り(お祀り)として実行していた。

アフリカ・コンゴに生息するサル目(霊長目)ヒト科チンパンジー属に分類される類人猿・ボノボ、遺伝子が人類に九十九%も一致するほど最も人類に近い事が判っている。

類人猿・ボノボは言葉を理解し、生殖以外の目的の性行動を行うなど、チンパンジーよりもずっと人間に近いとも言われている。

その類人猿・ボノボは、雄(オス)どうしが個体間の争いをすると、仲裁に入った雌(メス)との交尾(性交)でその場の興奮を一瞬で鎮め解決する。

勿論、ボノボ社会が「群れ婚」だと言う事で、争い即・「手近(てじか)な雌(メス)」との交尾(性交)が成立している。

類人猿・ボノボが、争いの解決手段に交尾(性交)や疑似交尾(疑似性交)の快感を有効活用するなど、或る意味見事に合理的な方法を採っている。

或いは、日本神話に於ける「誓約(うけい)」の原点は、そうした発想に近いのかも知れない。


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この【種の保存と遺伝子】は【皇統と鵺の影人検索キーワード・ダイジェスト集】の抜粋です。
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◇◆◇メルマガ・サンプル版◇◆◇ 天才信長とその最高の理解者、明智光秀。
だが自らを神と言い放つ信長は
「侮り」の中で光秀を失ってしまっていた・・・

====(日本史異聞シリーズ)第四作====
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南北朝秘話・切なからず、や、思春期

◆茂夫の神隠し物語◆

未来狂 冗談 作

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茂夫の神隠し・・・・・・・・・(室町南北朝時代)

◇◆◇メルマガ・サンプル版◇◆◇ 誰もが通り過ぎる思春期、
茂夫の頭の中はHなことでいっぱい。
そんな茂夫が迷宮へ迷い込んでく・・・

====(日本史異聞シリーズ)第三作====
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鎌倉伝説

非道の権力者・頼朝の妻

◆鬼嫁・尼将軍◆

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鬼嫁 尼将軍・・・・・・・・・・(平安、鎌倉時代)

◇◆◇メルマガ・サンプル版◇◆◇ 今は昔の鎌倉時代、
歴史上他に類を見ない「鬼嫁」が存在した。
その目的は、権力奪取である。

====(日本史異聞シリーズ)第二作====
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うその中の真実・飛鳥時代へのなぞ

◆倭(わ)の国は遥かなり◆

未来狂 冗談 作

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倭の国は遥かなり ・・・・・・・・・・・(飛鳥時代)

◇◆◇メルマガ・サンプル版◇◆◇ 韓流ブームの原点がここに・・
今、解き明かされる「二千年前の遥か昔」、
呼び起こされる同胞の血

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作者本名鈴木峰晴