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(大海人皇子=天武天皇にまつわる噂の謎)

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◆小説【皇統と鵺の影人】より

この小論は、【日本史・歴史のミステリーのシリーズリスト】の一つです。

***【歴史のミステリー】*********

大海人皇子(おおあまのみこ)は何者か?】

(大海人皇子=天武天皇にまつわる噂の謎)
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***【歴史のミステリー】*********

大海人皇子(おおあまのみこ)は何者か?

大海人皇子=天武天皇にまつわる噂の謎



◇◆◇◆◇大海人皇子(おおあまのみこ/天武天皇)は何者か?◆◇◆◇◆

六百三十年(奈良時代)頃の朝鮮半島に於ける海戦・白村江(はくすきのえ)の戦いが、この疑惑の始まりだった。

この大疑惑、状況証拠は在るのだが決定的な物的証拠は何処にもない。


大和朝廷(ヤマト王権)は、元々蝦夷(エミシ/縄文人)以外の渡来氏族を主として統治組織を築いたもので、その渡来氏族達の故郷は中華大陸か朝鮮半島である。

六百三十年(奈良時代)頃、日本列島の大和朝廷は、呉族・百済系有力豪族王達の擁立の元、女帝の斉明天皇が即位し、中大兄皇子が実務を担当していた。

処が、当時血縁の深かった朝鮮半島の国・百済王国(呉族系)が、大陸の唐帝国と朝鮮半島の新羅王国(加羅族系)に攻められ、滅亡状態であった。

その後即位した中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)は、天智大王(てんちおおきみ・天皇第三十八代)を名乗る。

六百六十三年には、滅亡状態だった呉族系・百済王国の残党が朝鮮半島側で決起する。

日本列島側・大和朝廷はその「呉族系・百済」の復興に支援を始め、唐帝国・新羅王国連合との対立関係が悪化する。

天智大王(てんちおおきみ)と時の朝廷(呉族・百済系)は、滅亡状態に在った祖先の地・朝鮮半島・百済国(くだらのくに)の復興の為に、朝鮮半島に百済救済の大船団・大軍を送る。

しかし大和からの援軍は、白村江(はくすきのえ)の海戦で帰り討ちに遭い、唐帝国と新羅王国の連合軍に大敗を喫している。

大和朝廷はこの「白村江の戦い」の敗北に拠り、決定的に朝鮮半島側への友好関係を失う事になる。

六百六十三年に新羅王国(しらぎおうこく)が中華・唐帝国の力を借りて、呉族系・百済と日本列島・大和朝廷の連合軍を打ち破る。

呉族系・百済王国は完全に滅亡、半島(朝鮮)側の倭国群加羅族系の新羅王国に統一される。


ここで問題なのは、この「白村江の戦い」の敗戦で「列島(日本)側・大和朝廷王権は無傷だったのだろうか?」と言う疑問である。

この百済救援の出兵、百済と天智帝の血縁関係を抜きにしては正しい判断が出来ない。

まことしやかに噂される天智帝が「百済を故郷に持つ王族と血縁の人物ではないか?」と言う疑問である。

この白村江の戦いで、「唐・新羅連合」百七十隻に対し「大和・百済連合」四百隻が破れている。

圧倒的に数に勝りながら、列島の民は大海戦で敗れ去った。

結果、列島(日本)側・大和朝廷のこの国は当時敗戦国である。


この白村江(はくすきのえ)戦いの敗戦後、九ヶ月ほどして戦勝国・唐の使者(副将)郭務悰(kakumusou/カクムソウ)が、四十七隻の軍艦と二千人の兵を率いて進駐して来る。

中華帝国・唐の郭務悰(kakumusou/カクムソウ)と占領軍二千人が来て、何故か一ヶ月足らずで、大和朝廷・天智帝は突然謎の崩御をして居る。

七ヶ月間の唐軍の進駐期間に、日本列島・大和国で何が起こり、何が齎(もたら)されたのか?

白村江(はくすきのえ)の大敗から僅か一年後、唐の占領軍二千人が来て一ヶ月足らずで、余りにもタイミング良く天智帝の崩御がある。

天智天皇の皇子・大友皇子が、弘文大王(こうぶんおおきみ・天皇第三十九代)として即位(?・正式の即位では無い)した。

その弘文大王(こうぶんおおきみ)即位のタイミングで、突如大海人皇子(おおあまのみこ)が現れ、「壬申(じんしん)の乱」が起きているのである。

この乱の符合は偶然だろうか?

そして、この唐軍の進駐期間には奇妙な欠落部分がある。

白村江(はくすきのえ)の戦いの戦勝国は唐帝国と新羅王国で、当然ある筈のもう一方の勝者、「新羅王国との敗戦処理」が日本史には痕跡も無い事が返って怪しいのだ。

戦勝国・新羅の進駐軍、或いは割譲地の統治者として乗り込んで来た新羅の者の存在が、記録に全く無いのである。

その戦勝国・新羅の動向が記録に全く無い事が、大海人皇子(おおあまのみこ)が「新羅王の弟説」と言う「疑惑」の根拠である。

戦勝国・新羅王の弟が占領軍または一部国土を割譲した為の渡来であれば、天智大王(てんちおおきみ/天皇)が誓約(うけい)の証として娘四人を大海人皇子(おおあまのみこ)に奉じて「互いの融和を図った」とする事も考えられる。

ならば、大海人皇子(おおあまのみこ)が兄・天智天皇の娘四人をたて続けに娶った疑問がスッキリ解決出来るのである。

天武大王(てんむおおきみ/天皇・大海人皇子)が壬申(じんしん)の乱を経て政権を奪取したこの時機と、列島(日本)側・大和朝廷に新制度「律令制」が導入された時機が重なっている。

天武大王(てんむおおきみ/天皇)は「律令制」の制定作業を開始させ、合わせて後に「古事記日本書紀」に発展する史書の編纂を開始させる。

また、役小角(えんのおずぬ)を使い「陰陽師(修験山伏)組織」を創設させるなど、朝廷統治に新たなる取り組みを導入しているが、それらは何処から持って来た知識なのか?

天武大王(てんむおおきみ/天皇)には隠された事情があり、制度を改革して今までの統治の構図を一新させざるを得無い権力強化の必要があったのではないだろうか?


天武大王(てんむおおきみ/天皇)の生前には、この律令は完成しなかった。

持統天皇(女帝/天武天皇后妃・天智大王の娘)の時代(六百八十九年)に漸く律令が完成・施行され、七百一年の大宝律令の制定・施行へと続いて行くのである。


日本書紀に拠ると、大海人皇子(おおあまのみこ)は壬申(じんしん)の乱に於いて、紀伊半島とその周辺に居住する海人族(かいじん/隼人・呉族)系の地方豪族を味方にし、弘文大王(こうぶんおおきみ/大友皇子)側を圧倒して行く。

この「呉族系豪族を味方にした」との日本書紀の記述や大海人(おおあま)の名から大海人皇子(おおあまのみこ)は百済系・呉族と解される。

だが、実は大海人皇子(おおあまのみこ)が新羅系・加羅族の出自では天智大王(てんちおおきみ)のあとは血統として継げないので、「呉族系を装った」と言う疑惑を感じる。

仮に大海人皇子が、皇統に紛れ込んだ新羅王の弟としても、「日本書紀」編纂の中心人物が大海人皇子(天武天皇)の息子の舎人親王(とねりのしんのう)である。

その事から、大友皇子の立太子の事実及び大海人皇子(天武天皇)の皇位簒奪の経緯についてはいくらでも有利に脚色出来る為、手放しの信用は出来難い。

そして何よりも、秘密警察兼工作機関と目される修験者の開祖「役小角(えんのおずぬ)」が現れたのは、この天武大王(おおきみ/天皇)の御世である。

何しろ大海人皇子は、名前からして大海人(おおあま)と海人族の長たる名前である。

大海人皇子が海人族(呉族)であれば賀茂・葛城族とは同族で、天武大王(おおきみ/天皇)の皇位と権威の確立の為に、天武大王(おおきみ/天皇)直属の修験秘密警察が誕生した事も充分に考えられる。

であれば、大海人皇子が「新羅系加羅族」と言う推論は成り立たないが、これも大豪族・賀茂・葛城氏一族が「権力に擦り寄った」と解釈すれば、証明は出来ないが筋は通る。

海人族(呉族)である賀茂県主出自である賀茂修験者の開祖「役小角(えんのおずぬ)」が加羅族・天武大王(おおきみ/天皇)の密命を受けて修験を組織した。

つまりその時点では天武大王(おおきみ/天皇)の皇位は確定し、既に臣従する事で賀茂氏族の生き残りが掛かっていたのかも知れない。

つまり日本列島に於ける呉族と加羅族は、勢力争いと和合を繰り返して居た事になる。

しかし仮にそれが事実としても、まだその頃は朝鮮半島を含めて日本列島も倭(わ)の国々だった。

つまり倭(わ)人同士後の日本の戦国時代の国の取り合いの様に、あまり他国意識は無い為に「違和感なく付き合えた」のではなかったのか。

どうやらこの頃から、日本列島に於ける渡来系の二系統・呉族系と加羅族系は氏族として共存の道を選び、大和朝廷(ヤマト王権)を強化して行く。

そして大和朝廷(ヤマト王権)は体制側として、未(いま)だマツラワヌもう一の系部族である関東・東北部の蝦夷(エミシ)を隷属させる準備に掛かったのではないだろうか?


日本の天皇を始め豪族もその配下も、血筋的には広域に居住していた倭人である。

朝鮮半島の人々も、先祖は「倭人である」それ以外の何者でも無く、この頃にはまだ充分にその意識が残っていたのだ。

現代の人種意識の「物差し(ものさし)」で、この事を理解しようとすると、また違った物語が出来てしまうのである。

いずれにしても、この「壬申(じんしん)の乱」の後は、天智大王(てんちおおきみ/天皇)系の皇統と天武天皇(てんむてんのう/大海人皇子)系の皇統が約百二十年間、女帝も交えて複雑に絡み合う幾つもの物語が幕を挙げる時代となるのだ。



大陸の中華皇帝(つんふぁふぁんでぃ)に対抗して、列島に於ける「天皇(てんのう)」の称号を最初に名乗った大王(おおきみ)は、天武大王(てんむおおきみ/第四十代天皇/大海人皇子)だった。

その経緯であるが、大和朝廷(ヤマト王権)が日本列島の西半分を統一した頃は、日本列島には多くの国主(くにぬし/国造・くにのみやっこ)や県主(あがたぬし)が居て、その統一王が大国主(おおくにぬし)=大王(おおきみ)だった。

統一前の日本列島に於いて、小国乱立時代の「王号」の使用解釈は冊封(さくほう/さくふう)に拠る中華皇帝の臣下(諸侯王)へ与えられる称号である。

そうした渡来部族が、勝手に切り取った部族国家乱立の小国家群の統一王権として大王(おおきみ)の称号を使用した。

しかしながら日本列島の大王(おおきみ)は、冊封(さくほう/さくふう)に拠る中華皇帝の影響力を排して中華帝国の皇帝と対等の独立した帝国で在る事を内外に主張する名称として、天皇(てんのう)と言う呼称を採るようになる。


「天皇」という称号の由来には複数の説があり、一つは古代中国で北極星を意味し道教にも取り入れられた「天皇大帝(てんおうだいてい)」或いは「扶桑大帝東皇父(ふそうたいていとうこうふ)」から採ったと言う説がある。

また別の説として、中華帝国・唐の「高宗」は皇帝ではなく道教由来の「天皇」と称した事が在り、「これが日本列島大和朝廷(ヤマト王権)に移入された」と言う説もある。

元々「天皇」はその読みを「てんおう」と読んでいた事から、五世紀頃の対外的には「可畏天王」、「貴國天王」或いは単に「天王(てんおう)」等と称していたものが天武朝に「天皇(てんおう)」とされた等の説がある。

伝統的に「てんおう」と訓じられていた「天皇」は、後世の明治期に成って連声により「てんのう」に変化したとされる。


大王(おおきみ)から天皇(てんのう)に呼称変更したのは、皇統簒奪の疑惑がある天武大王(てんむおおきみ/第四十代天皇)が「初めて天皇(てんのう/すめらみこと)の称号を採用したのではないか」と推測されている。

つまり飛鳥京(あすかきょう)時代の末期に即位した天武大王(てんむおおきみ)が、何故かそれまで大王(おおきみ/治天下大王・あめのしたしろしめすおおきみ)の称号を用いていた大和王権の長が、天皇(てんのう/すめらみこと)の称号を用いるようになって天武天皇を名乗った。

天武天皇(てんむてんのう/大海人皇子)には、当時、ほぼ朝鮮半島統一が成されつつあった(金春秋<キム・チュンチュ>王=武烈王・太宗第二十九代)の弟が、「大海人皇子(おおあまのみこ)の正体ではないか」と言う「皇位簒奪疑惑」が存在する。

そこで、大友皇子との内乱を征した天武天皇(てんむてんのう/大海人皇子)の出現が、この「天皇」と言う称号採用とも「深く関連しているのではないか」とも考えられるのである。



乙巳の変(いっしのへん・おっしのへん/大化の改新)から二十六年、中華帝国・唐の郭務悰(kakumusou/カクムソウ)と占領軍二千人が渡来した頃、天智天皇が崩御する。

しかし一年後、天智天皇の皇子・大友皇子(おおとものみこ)が弘文大王(こうぶんおおきみ・天皇第三十九代)として即位(?・正式の即位では無い/明治三年追認)または即位寸前に天智天皇・皇弟の大海人皇子(おおあまのみこ)の反乱「壬申(じんしん)の乱」が起きている。

両勢力は合戦となり、大海人皇子(おおあまのみこ)方の勝利、甥にあたる弘文天皇(後世追認天皇)の自害で、壬申(じんしん)の乱は幕を閉じる。

壬申の乱(じんしんのらん)は、六百七十二年に起きた「日本古代最大の内乱?」であるが、或いは皇統簒奪の部族間戦争だった可能性もある。

天智天皇の太子・大友皇子(おおとものみこ)に対し、天智天皇の皇弟・大海人皇子(おおあまのみこ、後の天武天皇)が紀伊半島とその周辺に居住する海人族(かいじん/隼人・呉族)系の地方豪族を味方に付けて反旗をひるがえした。

太子・大友皇子(おおとものみこ)の即位を阻んだ反乱者である伯父・大海人皇子(おおあまのみこ)が勝利すると言う、史上例の少ない内乱で在った。

天武天皇元年は干支で壬申(じんしん、みずのえさる)にあたる為、これを壬申の乱(じんしんのらん)と呼んでいる。

大海人皇子(おおあまのみこ)は、甥の弘文天皇(追認皇位)を殺して帝位に付き、天武(てんむ)天皇(第四十代)を名乗った事に成るが、この交代劇には様々な異説があり、最たるものはここで「皇統が一旦途絶えた」とする説である。

その説によると、皇統外の天武天皇(大海人皇子・おおあまのみこ)が「革命」に成功し、皇統の系図を書き換えて天智天皇の弟に納まり「第四十代天皇を継いだ」と言う「疑惑」である。


この異説を裏付けるに充分とも思える根拠を挙げて置く。

まず、天武大王(てんむおおきみ/第四十代天皇)の出生年が、皇子である舎人親王(とねりしんのう)の編纂にも関わらず日本書紀に記載が無い。

他に記載が無いのは崇峻大王(第三十二代天皇)のみであり、これは異例の事である。

まず、天智天皇、天武天皇の兄弟、弘文天皇との叔父甥の年齢の絡みが一致せず、計算によって天武天皇(大海人皇子)は、天智天皇の四歳年上の「弟」に成るそうだ。

この年上の「弟」、幼い頃の事がどこにも書いて無い大海人皇子(おおあまのみこ)が、もろもろの文献に突然登場する事も不自然で、疑問を投げかけられている。

公私の別なく、皇子の幼い頃の事が、古文書のどこにも書いて無いのだ。

また、どこかで皇統を表す慣例になっている皇子としての皇統の名に「大海人(おおあま)」の使用例が、この一例を除いて他にまったく無いのである。

そして極端な事だが、天智天皇とその皇弟・大海人皇子(おおあまのみこ、後の天武天皇)は兄弟にも関わらず天武天皇が皇子時代に天智天皇の娘を、四人までも妃として娶っている。

これは近親婚の多い朝廷にあって、兄の娘を娶る事も一人くらいは考えられるが、大概はどちらか一方が違う親の、異父または異母兄弟である。

同じ父、同じ母を持つ「兄の娘四人」は当時としても異常で、まるで血縁の薄い有力豪族を抑える為の「政略婚」の様である。


そして、額田王(ぬかだのおおきみ)の存在がある。

額田王(ぬかたのおうきみ)は、大和国平群郡額田郷に本拠を置く「額田部(ぬかたべ)に育てられた」と伝えられる貴人である。

額田王(ぬかたのおうきみ)は、斉明朝から持統朝に活躍した日本の代表的な女流万葉歌人であり、天武大王(てんむおおきみ/第四十代天皇)の妃(一説に采女とされる)とも言われている。

推古天皇(すいこてんのう・第三十三代・女帝)の皇女時代の名が額田部皇女(ぬかたべのひめみこ)で在る事から、額田王(ぬかたのおうきみ)は相応の身分で在った事は否定出来ない。

額田王については残された文献が少なく「万葉歌人」で有名な他は余り判っていないが、一説には中臣鎌足の妻・鏡王(かがみのおおきみ)の「子であるとか妹であるとか」言われている。

「日本書紀」の記述に、額田王(ぬかたのおうきみ)は鏡王(かがみのおおきみ)の娘で大海人皇子(おおあまのみこ/天武大王・天皇)に嫁し十市皇女を生むとある。

鏡王(かがみのおおきみ)は、王(おうきみ)の尊称から皇族(王族)と推定され一説に宣化天皇の曾孫、或いは近江国野洲郡鏡里の皇胤豪族で「壬申の乱の際に戦死した」とも言われている。

「万葉集」に収められた歌のみであるが、額田王(ぬかたのおうきみ)は十市皇女の出生後、天武大王(第四十代天皇)の兄である「中大兄皇子(天智大王・第三十八代天皇)に寵愛された」と言う説も根強く伝わっている。

また、歌の解釈から額田王(ぬかたのおうきみ)が大海人皇子(おおあまのみこ/天武大王・天皇)と中大兄皇子(なかのおおえのおうじ/天智大王・天皇)の両者と「同時期に情を通じている」とされるのは、その歌が「単なる宴席での座興」とする説も在る。

しかしながら、大海人皇子(おおあまのみこ)の疑惑に信憑性が在るのであれば、性におおらかな当時の事では額田王(ぬかたのおうきみ)は単に権力者の間を行き来しただけなのかも知れない。

額田王(ぬかだのおおきみ)は最初、大海人皇子(おおあまのみこ・天武大王・天皇)の妻で、後に弘文天皇の妃に嫁ぐ事になり間に子まで為している。

その額田王を、兄の天智大王(天皇/中大兄皇子)が自分の妃に奪っているのだ。

しかし歴史学者によっては、額田王は、天智大王(第三十八代天皇)の元に嫁いでも大海人皇子との関係も「続いていた」とする者もいる。


いずれにしても、あらゆる事が兄弟の関わり方ではないのだが、それとも宮廷内が、ローマ帝国末期の様によほど乱れた「愛欲の世界だった」と言うのか。

こうした不自然な関わりから、当時、ほぼ朝鮮半島統一が成されつつあった(金春秋<キム・チュンチュ>王=武烈王・太宗第二十九代)の弟が、「大海人皇子の正体ではないか」と言うのである。


わが国には、「血統至上主義」の為に封印された歴史の数が多い。

これも、「天孫降臨伝説」を統治の根拠とした皇統の「血統至上主義」の為に「封印された歴史の一つではなかったのか?」と言う疑問である。

つまり文献から抹殺されてしまったが、白村江の戦に破れた大和朝廷が戦後処理に「新羅の進駐軍派兵、ないしは国土の一部割譲を受け入れていたのではないか」と言う疑惑である。

大海人皇子(おおあまのみこ)の正体は、「新羅の進駐軍の王または、獲得した割譲地の王だ」と言うのである。

大友皇子が弘文大王(こうぶんおおきみ)として即位寸前に大海人皇子(おおあまのみこ・天武大王・てんむおおきみ/天皇)が「壬申(じんしん)の乱」を起こした。

その時、紀伊半島とその周辺に居住する海人族(かいじん/隼人・呉族)達が大海人皇子(おおあまのみこ)に加勢、「勝利を得た」と言われて居る。

それは海人族(かいじん/隼人・呉族)達が大海人皇子(おおあまのみこ)と同族だったからに他ならない。


天武大王(てんむおおきみ/第四十代天皇)は、天智大王(天皇)の死後、六百七十二年に壬申の乱で大友皇子(弘文天皇)を倒し、その翌年に正式に即位した。

飛鳥浄御原宮(あすかのきよみはらのみや)を造営し、即位前の一年を加えその治世は十四年間、即位からは十三年間に渡る。

「日本書紀」の編纂を総裁した事で知られる舎人親王(とねりしんのう)は、天武大王(てんむおおきみ/第四十代天皇)の皇子である。

天武大王(てんむおおきみ/第四十代天皇)は、新たに日本書紀の編纂を開始させるなど改革者で、その御世に日本で始めて造られた通用銭が、富本銭(ふほんせん)である。


近年に成って、日本で始めて造られたと推定される銭貨が、銭貨・和同開珎(わどうかいちん、わどうかいほう)から銭貨・富本銭(ふほんせん)へ定説が変わった。

六百八十三年頃、天武大王(第四十代/天皇)の御世に日本で始めて造られたと推定される銭貨が富本銭(ふほんせん)である。

その日本最古の富本銭(ふほんせん)の立て書き富本の左右に、五角形様に配置された七つの丸い突起は星と解釈されて「富本七星銭」とも呼ばれ、「陰陽五行の五亡星を示している」とされている。

後の中務省・陰陽寮の設置にしろ、この富本銭(ふほんせん)の七星五亡星にしろ、いかに当時の統治手段に占術が活用されていたかが証明されている。

つまり天武大王(第四十代/天皇)の御世に於いて陰陽五行占術が信じられ、統治と占術が一体化していた事が理解される根拠である。

既に朝廷(大王・おおきみ/天皇)の権威をあまねく列島の隅々まで知らしめる為の、陰陽修験者(修験導師)の民衆に対する啓蒙工作が進んで居たのだ。



実はこの「壬申(じんしん)の乱」を遡る事百六十五年前の五百七年、継体(けいたい)大王(おおきみ・天皇)が即位している。

この継体大王(けいたいおおきみ・天皇)が、即位の為に任那(みまな)からやって来た人物で、大王(おおきみ)の位が呉族系から任那(みまな)系加羅族に移って居たが故の海人族(かいじん)族の加勢であれば、全て話の筋が通るのである。

大王(おおきみ/皇統)の座をめぐる加羅族系と呉族系の暗闘が、旧本国の支援も絡んで「まだ続いていた」と言う事だが、この半島からの微妙な絡み方は、米国独立戦争当時に宗主国争いの形で介入した英国と仏国のようなものである。

明治維新のおりにも、薩長側に英国、幕府側に仏国がついて軍事指導をした歴史経緯があるので、こうした介入は勢力争いの常套手段なのだろう。

こうした事は、歴史の必然かも知れない。

知られたくない事情があれば、公式文章の記述から削除するのが当たり前で、「記述に無いから在り得ない」とは言えないのだ。

それを、「文献に無いからデタラメに違いない。」とあくまでも証拠主義を貫くなら、仮説は立てられない事になる。


尚、持統大王(じとうおおきみ/天皇・第四十一代持統朝)は、天武天皇(てんむてんのう/大海人皇子)に妃として嫁いだ天智大王(てんちおおきみ/天皇)の四人娘の内の次女・鸕野讚良(うののさらら)が、夫・天武天皇(てんむてんのう)亡き後を継いで女帝として即位したものである。

そしてこの「持統(じとう)」の名乗りこそ、女系ながら「天智大王(てんちおおきみ/天皇)の血統を維持した事を表している」と解釈するに充分な示唆を感じるのである。

尚、こうした古代史に於ける皇統に朝鮮半島の血統が絡むと、心情的に認められない方が居て「断じて日本の皇統は朝鮮半島と関わらない」と抗議する。

しかし古代史に於いては中華大陸の一部を含め、朝鮮半島も日本列島も「広域な倭の国々」である。

だからこそ、「日本の天皇家の祖先は朝鮮半島から来た」と言う歴史認識も現代の感情で否定するのは「インテリジェンスに欠ける」と理解して欲しい。



陰陽師=国家諜報機関説】に続く。
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天狗(てんぐ)修験道と犬神・人身御供伝説】に飛ぶ。





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【*】短編人生小説 (4)

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裁判員制度シュミレーション

凌 虐 の 裁 き

(りょうぎゃくのさばき)


未来狂 冗談 作

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ショート・ストーリーです。よろしかったら、お読みください。


【*】短編人生小説 (3)

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短編小説(1)

「黄昏の日常」

我にしてこの妻あり


未来狂 冗談 作

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ショート・ストーリーです。よろしかったら、お読みください。

【*】女性向短編小説 (1)

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

短編小説(1)

「アイドルを探せ」

青い頃…秋から冬へ


未来狂 冗談 作

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ショート・ストーリーです。よろしかったら、お読みください。

【*】社会派短編小説(2)

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

社会派短編小説(2)

「生き様の詩(うた)」

楢山が見える


未来狂 冗談 作

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ショート・ストーリーです。よろしかったら、お読みください。

◆HP上 非公式プロモート・ウエブサイト公開作品紹介◆

【小説・現代インターネット奇談 第一弾】


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「小説・現代インターネット奇談」
【電脳妖姫伝記】

【*】和やかな陵辱


(なごやかなりょうじょく)


未来狂 冗談 作

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【小説・現代インターネット奇談 第二弾】

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戦 後 大 戦 伝 記

夢と現の狭間に有りて

(ゆめとうつつのはざまにありて) 完 全 版◆


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「あえて、暴論」

ジョウダンの発想

◆冗談 日本に提言する◆

未来狂 冗談 作

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冗談 日本に提言する・・・(来るべき未来に)

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ぜひぜひ読んで、感想をお聞かせ下さい。
異論・反論も大歓迎!!

====(日本史異聞シリーズ)第六作====
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「小説・怒りの空想平成維新」

◆たったひとりのクーデター◆

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{「たったひとりのクーデター}・・・・・・・・(現代)

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 愛の形ちは、プラトニックにいやらしく

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とくに男女の恋愛に関しては・・・
ちょっとHでせつない、現代のプラトニックラブストーリー。

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◆仮面の裏側外伝◆

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◆{短編集 仮面の裏側・外伝}・・・・・・・・(現代)

◆ウエブサイト◆「仮面の裏側外伝」

====(日本史異聞シリーズ)第一作====
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東九州連続怪死事件・事件は時空を超えて

◆八月のスサノウ伝説◆

未来狂 冗談 作

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八月のスサノウ伝説・・・・・・・・・(神話時代)

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そして現代に甦るスサノウの命、
時空を超えたメッセージとは・・・

====(日本史異聞シリーズ)第五作====
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「権力の落とし穴」

本能寺の変の謎・明智光秀はかく戦えり

◆侮り(あなどり)◆

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侮り(あなどり)・・・・・・・(戦国〜江戸時代)

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だが自らを神と言い放つ信長は
「侮り」の中で光秀を失ってしまっていた・・・

====(日本史異聞シリーズ)第四作====
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南北朝秘話・切なからず、や、思春期

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====(日本史異聞シリーズ)第三作====
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鎌倉伝説

非道の権力者・頼朝の妻

◆鬼嫁・尼将軍◆

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====(日本史異聞シリーズ)第二作====
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うその中の真実・飛鳥時代へのなぞ

◆倭(わ)の国は遥かなり◆

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倭の国は遥かなり ・・・・・・・・・・・(飛鳥時代)

◇◆◇メルマガ・サンプル版◇◆◇ 韓流ブームの原点がここに・・
今、解き明かされる「二千年前の遥か昔」、
呼び起こされる同胞の血

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この文章は修了です。
















































貴方は、冗談(ジョーク)を深く考えた事があるだろうか?
冗談(ジョーク)には「軽口」とは違う、もっと重く深い意味が密かに潜んで居る事も多いのである。
【作者プロフィール】●未来狂 冗談(ミラクル ジョウダン)本名・鈴 木 峰 晴
昭和二十三年、静岡市に生まれる。
県立静岡商業高等学校卒業、私立拓殖大学商学部貿易学科を卒業した後、実社会に船出。
従業員二十名足らず小企業に就職、その企業が三百名を超える地方中堅企業に育つ過程に身を置き、最終、常務取締役で退任。
その後、零細企業を起こし、現在に至る。
現在他家に嫁いだ娘二人に外孫三人、同居の愛妻が一人居るが、妾や愛人は居ない。

性別・男性 /生年・1948年/住所・静岡県東部在住
【メッセージ 】
ネット作家として文学・歴史・政治・宗教・教育・科学・性・脳などを研究し小説やエッセ、そしてブログでコラムなど書いています。
☆ペンネーム未来狂冗談(Miracljoudan)の由来は、「悪い未来に成った事は冗談ではな無い」と思う気持ちからで、けして「冗談に付けたのではない」つもりです。念のため・・・。
また、「冗談」とかざしたペンネームの真意は、作品により政治や信仰・占術、歴史に対する批評及び性描写に、タブーを恐れない過激な表現を用いる事がある為、利害関係者との余分な論争を避ける為です。




あなたは、人目の訪問者です。


作者本名鈴木峰晴