金儲け優先で地球温暖化など眼中に無い 【長州安倍家の祖・松浦高俊(まつらたかとし)】

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(安倍御門家二千年の歴史)

【長州安倍家は奥州蝦夷(エミシ)族の族長家】


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◆小説【皇統と鵺の影人】より

【◆】この小説は、【日本史・歴史のミステリーのシリーズリスト】の一つです。

【長州安倍家の祖・松浦高俊(まつらたかとし)】

(安倍御門家二千年の歴史)
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***【歴史のミステリー】*********

【長州安倍家の祖・松浦高俊(まつらたかとし)】

(安倍御門家二千年の歴史)

【長州安倍家は奥州蝦夷(エミシ)族の族長家】



◇◆◇◆◇◆◇長州安倍家祖・松浦高俊(まつらたかとし)◇◆◇◆◇◆◇


松浦高俊(まつらたかとし)は平安末期の水軍武将である。

松浦高俊(まつらたかとし)は、平清盛(たいらのきよもり)の側近で平家方の水軍として活躍する。

平清盛(たいらのきよもり)は、源綱(渡辺綱)の孫の源久(みなもとのひさし)、別名を渡辺久(わたなべのひさし)または松浦久(まつらひさし)を祖とする水軍・松浦党を使い瀬戸内海全域を掌握した上で日宋貿易によって莫大な財貨を入手、権力基盤をつくった。

松浦党は、肥前国神埼郡の鳥羽院領神埼庄の荘官として下向した源満末(みなもとのみつすえ)が土着、日宋貿易に着目していた平家の傘下に置かれ、肥前の水軍・松浦党を構成する。

この水軍・松浦党の娘婿となり松浦三郎大夫実任と名乗ったのが、松浦高俊(まつらたかとし)の先祖・松浦実任(まつらさねとう/安倍季任)である。


平家物語・百二十句本(国会本)・剣の巻によれば、安倍宗任(あべのむねとう)が前九年の役で敗れた後、千六十七年(治暦三年)に太宰府に流される。

安倍宗任(あべのむねとう)は、出雲神の嫡裔で大国主命の神裔と称する筑前国の古族・宗像(むなかた)氏の配下となり、筑前大島の統領となる。

宗任(むねとう)の孫・安倍季任(あべすえとう)が繁栄して、松浦党の娘婿として松浦実任(まつらさねとう)を名乗り松浦党の一派となった。

この伝えは、百練抄、前太平記、歴代鎮西要略でも記されている。


まずは安倍宗任(あべのむねとう)と前九年の役の時代に遡る。

奥州藤原家は、源氏とは歴史的に経緯(いきさつ)が有る。

清和源氏流河内源氏二代・源頼義(みなもとよりよし)は、河内源氏初代の父・源頼信に従って平忠常の「長元の乱」を鎮圧し、早くから坂東の武士に名声を得て相模守・常陸守などの坂東での要職を歴任して居る。

その間に源頼信は東国の掌握を進め、多くの東国武士を家人として武門の棟梁としての地位を固めた。

その源頼義(みなもとよりよし)が奥州に乗り込んで来る。

源頼朝の五代前に遡る村岡(平)五郎良文の孫・平忠常(上総介)に拠る「長元の乱」以後関東地区で勢力を広げ、あら方の関東武士を従えていた河内源氏・源頼義が源氏の棟梁として奥州(東北)の鎮守府将軍に朝廷より任じられて着任したのだ。


源頼義は、「奥州を支配しよう」と言う野心から前九年の役(ぜんくねんのえき)を聞き起こした奥州(東北)鎮守府将軍である。

息子に、源家を武門の棟梁としての名声を定着させ、源氏の長者が将軍職に任ずる慣例の基と成る八幡(はちまん)太郎・源義家がいる。

この鎮守府将軍・源頼義は、かなり出世意欲が強く、奥州を平定して「自分の勢力下に置こう」と企んでいた。

それで、当時奥州で一定の勢力を持っていた豪族「安倍氏」にちょっかいを出す。

安倍氏については、蝦夷(エミシ)族長説や土着した下級役人が時間を掛けて豪族化した説など色々有るが、たとえ後者としても安倍氏は蝦夷との「混血が進んだ氏族」と考えられる。

蝦夷(エミシ)については、当時、「俘囚(ふしゅう)」などと言う差別制度があり、安倍氏・阿部氏は、「俘囚長であった」と記述する文献も存在する。

朝敵として仕立て上げ、討伐して手柄にするには格好の相手である。

安倍氏の蝦夷(エミシ)族長説を解説すると、縄文人とその後に成立する弥生人の経緯に遡る事になる。

氷河期に、結氷で地続きと成った樺太経由で遣って来て土着した縄文人に、その後黒潮・暖流に乗って島伝いに遣って来たポリネシア系の部族が混血して弥生人が成立し、列島各地に縄文系蝦夷(エミシ)人の弥生集落が生まれた。

その後、中華大陸や朝鮮半島経由で遣って来たのが渡来系の征服部族・氏族で、彼らは当初夫々(それぞれ)の部族が都市国家もどきの倭の国々を成立させ、それが徐々に併合されて勢力を拡大して行く。

この渡来系の征服部族・氏族と在来の縄文系蝦夷(エミシ)人の弥生集落との意思疎通の手段として生まれたのが、「日本語のルーツ」だった。

そうした過程で、一時坂東(関東)地区がその縄文系蝦夷(エミシ)人の弥生集落と渡来系の征服部族・氏族のせげみ合いの地となり、「平安群盗と原初の武士達」が生まれている。

渡来系の征服部族・氏族は、縄文系蝦夷(エミシ)人の弥生集落を制圧しながら東北・北海道へ追い遣り、そこで東北地区の縄文系蝦夷(エミシ)人の弥生集落を「俘囚の自治地区」として押し込めた。

この俘囚の自治地区の長を「俘囚長」としたのだが、その「俘囚長」こそが縄文系蝦夷(エミシ)人(弥生人)の王・「火の神・アピエ(安倍御門)」だった。



そのちょっかいを出すタイミングは、源頼義(みなもとのよりよし)が任務を終え帰任する直前に起こった。

俘囚長・安倍頼時(あべのよりとき)の息子・貞任(さだとう)が、部下を襲ったから「処刑するので差し出せ」と源頼義が言い出したのだ。
明らかに言いがかりだった。

拒んだ安倍頼時(あべのよりとき)に対し、それをきっかけにして安倍一族に朝廷敵の汚名を着せ頼義は源氏の白旗を掲げた大軍を差し向けるが、安倍氏(頼時一門)も良く戦う。

源頼義(みなもとのよりよし)が兵を率いて奥州に居座り、戦を継続させる。

この奥州の混乱で、頼義の鎮守府将軍・後任予定者は赴任を辞退し、源頼義(みなもとのよりよし)が再び陸奥守・鎮守府将軍に返咲き戦闘は続く。

当初、相手を甘く見ていた源頼義(みなもとのよりよし)は、蝦夷馬(南部馬)を良く使う安倍頼時(あべのよりとき)軍に、思わぬ苦戦を強いられる。

一時は安倍側が戦況有利に成って、源頼義は窮地に立った。

だが、頼義は安倍氏と似た様な出自(しゅつじ・出身)の豪族「清原氏」をくどき落して味方につける事に成功し連合して安倍氏を討ち、永い戦いの後に安倍一族を壊滅させる。


清原氏は、東北蝦夷(とうほくえみし)の流れを汲む俘囚長出自の豪族と言われ、同じ俘囚長出自と言われる安倍氏とともに出羽の有力な豪族だった。

つまり奥州・清原氏は、奥州・安倍氏と同じ蝦夷(エミシ)族長説がある俘囚長の家柄である。

安倍氏相手に前九年の役を始めた源頼義は苦戦を強いられ、活路を見出す為にその安倍氏と並ぶ強大な勢力を持つ清原氏を味方につける策略をめぐらす。

前九年の役当時の奥州・清原氏の総領は清原光頼(きよはらみつより)だったが、源頼義の再三の援軍懇請についに挙兵を決意、弟の清原武則(きよはらたけのり)を総大将とする援軍を派遣する。

しかし、分家の当主・清原武則には奥州で強大な力を誇る安倍氏に取って変わる野心が在った。

それで実際には十二年かかった「前九年の役」と呼ばれる東北の戦乱に於いて、清原家総大将として源頼義方に付き、形勢不利だった戦局を一変させて頼義に勝利させている。


この安倍氏の「反乱を平定した」として、源頼義は朝廷の実力者藤原氏の助力で戦功を認められ正四位下に昇格、息子達二人も叙任される。

この叙任に於いて朝廷に味方した事に成った清原家の当主・清原武則(実際には総領の弟)は、破格ながら従五位下・鎮守府将軍に任じられ。

中央での扱いは、兄の清原光頼(きよはらみつより)ではなく弟・清原武則(きよはらたけのり)を奥州鎮守府将軍として任用したのだ。

この時点で、奥州の地元リーダーは安倍家から清原家分家・清原武則(きよはらたけのり)家(後の奥州藤原家)に代わった。

これが、千五十年代に実際には十二年かかった「前九年の役」と呼ばれる奥州(東北)の戦乱である。


この奥州の地は、冬の戦には不向きな土地だった。

この辺り、旧暦の正月に入るひと月ほど前には、白いものが「ハラハラ」と舞降りて来る。

やがてその雪が吹雪と成り、その先の月日は数ヶ月間も長い間この奥州地方は雪に埋もれて風の音以外は静まり返る。

この雪が味方して、地の利を持つ安倍頼時と嫡男・貞任(さだとう)方を有利に導く。

それだけではない。

源頼義(みなもとよりよし)が初めて奥州の地に足を踏み入れた時、奥羽の地は季節が夏に成らんとするのに凍えるほどの寒風が吹き荒れていた。

「やませ(山背)」は、主として日本列島の北海道・東北(奥州)地方に発生する歓迎されざる気象現象である。

初夏から夏の時期にかけて、北海道・東北(奥州)地方の太平洋側にオホーツク海気団より吹く北東風または東風の冷たく湿った強い風が吹く事が在る。

特に梅雨明け後に吹くこの季節外れに冷たい強風の事を人は「やませ」と呼び、「やませ」の風が吹くと沿岸部を中心に気温が下がり、海に面した平野に濃霧が発生し易くなる。

この気象現象は通常三日ほどで収まるが、「やませ」が長引くと低温と日照不足に拠って水稲などの農作物に被害を及ぼし、長期化は東北地方全域に凶作を引き起こす。

「やませ」の影響で、太平洋側では日照時間は少なく気温も低くなる為、長く吹くと冷害の原因となり、凶作風、飢餓風とも呼ばれて、知られるものだけでも江戸四大飢饉、昭和東北大飢饉などの大飢饉の記録が残されている。

この「やませ」の季節外れの寒風には、源頼義(みなもとよりよし)が率いる坂東武者もてこずり苦しんでいる。

蝦夷族(えみしぞく)が追いやられた北海道・東北(奥州)地方は、列島の西側を統一した大和朝廷の進出を阻むほどに、冬季の厳しさだけでなく「やませ」の存在も北海道・東北(奥州)地方が厳しい風土に在ったのだ。

十二年間もの永い間、前九年の役の決着がつかなかったには、この地方独特の気候が源頼義(みなもとよりよし)ら関東方を苦しめた事も大きかったのである。

奥州はまだ未開の、凍えそうな秘境だった。


この奥州安倍家壊滅の時から、貴族陰陽寮首座・土御門(安倍)家の怨念は、河内源氏家と、損得づくの計算で蝦夷仲間を裏切った清原氏に向けられて朝廷内を暗躍、対抗勢力の平氏と結んで、失地回復を画策するに到る。


後の記述で明らかになるが、この平安時代に陸奥国の俘囚の長とされた奥州の豪族・安倍氏の末裔が実は現代によみがえっている。

蝦夷系棟梁安倍貞任の弟・安倍宗任が厨川柵(くりやがわのさく・岩手県盛岡市)で、源頼義、源義家の率いる軍勢に破れ、降伏して最初四国配流、後に九州に配流された。

その安倍一族の末裔が維新後の日本に頭角を現し、昭和から平成に掛けて政界の有力者一族に踊り出るのは、凡そ千年(九百五十年)近い歳月を要する事になる。



瀬戸内海を西に下りながら戦った源平最後の決戦は、壇ノ浦の戦いだった。

この戦いに参戦した西国方(平家方)水軍の中に、北部九州の水軍、嵯峨源氏の流れを汲む源久(みなもとのひさし)を祖とする 「松浦(まつら)党」が居た。

その松浦(まつら)党の中に、平清盛の側近を務める松浦高俊(まつらたかとし)が居た事の縁で、松浦(まつら)水軍一族こぞって西国方(平家方)に着いていた。

つまり松浦(まつら)党は、瀬戸内海に於ける「一ノ谷の戦い(いちのたにのたたかい)」、「屋島の戦い(やしまのたたかい)」、「壇ノ浦の戦い(だんのうらのたたかい)」と言う一連の源平合戦に西国方(平家方)として参戦していた。


この壇ノ浦の戦い、勝敗の帰趨(きすう)を決めたのが実は松浦(まつら)水軍主力の寝返りだった。

松浦(まつら)水軍のルーツは、嵯峨源氏の渡辺綱を始祖とする渡辺氏流の分派とされ、摂津の滝口武者の一族にして水軍として瀬戸内を統括した。

渡辺綱(源綱)の子・奈古屋授(渡辺授、源授)の子が松浦(まつら)党の祖・松浦久(渡辺久、源久)で、肥前国松浦郡宇野御厨の荘官(検校)となり、松浦郡に所領を持って松浦の苗字を名のる。

本流の摂津の渡辺党は摂津源氏の源頼政一族の配下にあったが、肥前の松浦党は平家の家人であり、治承・寿永の乱(源平合戦)においては当初は平家方の水軍であった。

この経緯だが、松浦水軍は嵯峨源氏・渡辺氏流・松浦(まつら)氏系のものが大半だが、一部に前九年の役にて源頼義、源義家率いる軍勢に厨川柵(くりやがわのさく・岩手県盛岡市)で兄・安倍貞任(さだとう)と共に戦って破れ、奥州安倍氏の生き残り・安倍宗任(あべのむねとう)の三男に安倍季任(あべのすえとう)がいた。

安倍季任(あべのすえとう)は肥前国の松浦に行き、嵯峨源氏の流れを汲む源久(みなもとのひさし)を祖とする 松浦 (まつら)水軍大名の松浦氏・松浦党に婿入りして娘婿となり松浦実任(まつらさねとう・三郎大夫実任)と名乗る。

その松浦実任(まつらさねとう)の子孫は、北部九州の水軍「松浦(まつら)党を構成する一族になった」とも言われ北部九州で勢力を拡大して行く。

その松浦実任(安倍季任/あべのすえとう)の子孫・松浦高俊(まつらたかとし)は、平清盛の側近に取り立てられ西国方(平家方)の水軍として活躍し、瀬戸内海を転戦している。

何故九州の地方豪族・松浦高俊(まつらたかとし)が、平清盛の側近足り得るのか?

つまりは、敵の敵は見方で、「前九年の役」での勢力構図の縁(えにし)である。

その高俊(たかとし)の縁(えにし)で、松浦水軍一門は何時の頃からか平家の家人を任じていた。

これぞ、藤原摂関家、清和源氏(河内流)、解由小路家(葛城・賀茂氏流)、奥州藤原家(清原家)対、桓武平氏(伊勢流平家)、土御門(安倍氏流)の二大勢力の暗闘が、糸を引いてそっくり平家の登用に影響されていた事になる。

奥州藤原家(清原家)の遮那王(しゃなおう・源義経)庇護も、そうした勢力構図が背景に在ったのである。

さて松浦水軍主力の寝返りだが、松浦水軍は中心となる氏の強い統制によるものではなく一族の結合体と言う形態の同盟的なもので、一族は夫々(それぞれ)の拠点地の地名を苗字としその中から指導力と勢力のある氏が、松浦党の惣領となっていた。

その緩い結合の為、当初は高俊に合して平家方の水軍であった松浦党の主流は、平家方不利と見て松浦高俊一族を除いて源氏方に寝返りを謀り、壇ノ浦の戦いに於いて源家方に付いて源家方の勝利に大きく貢献した。

海戦だった壇ノ浦の戦いに、松浦水軍主力の寝返りに合った平家方は圧倒的不利に総崩れとなり、御座船を包囲されて退路を絶たれ「もはやこれまで。」と平清盛の血を引く幼帝・安徳天皇(八歳)は、哀れ二位の尼(祖母で、清盛の妻)に抱かれて入水、崩御(ほうぎょ)されている。

敗れた平家方の総大将の平宗盛・清宗父子は入水自殺に失敗、妹の建礼門院(平)徳子(安徳天皇の生母)と共に源氏の兵に救い出され生け捕りにされている。

源義経主従の活躍ばかりが喧伝されて有名だが、壇ノ浦の戦いの勝敗はあくまでも松浦(まつら)水軍主力の寝返りだったのである。


鎌倉幕府が成立して守護・地頭制が敷かれ、松浦党はその壇ノ浦の戦いの功を認められて鎌倉幕府の西国御家人となり、また九州北部の地頭職に任じられたのだが、鎌倉初代将軍・源頼朝が東国から九州に送り込んだ少弐氏、島津氏、大友氏などの「下り衆」と呼ばれる東国御家人の下に置かれ、その「両者の確執は絶えなかった」と言う。

一方の松浦水軍・松浦高俊は、治承・寿永の乱(一般的には源平合戦と呼ばれる内乱)により平家方が源範頼・ 源義経軍の源氏方に敗れた。

しかし高俊(たかとし)は生き残り、現在の山口県長門市油谷(周防国日置郷・藩政時代は大津郡)に流罪となった。


源義経(みなもとよしつね)が壇ノ浦戦平家方の敗将・松浦高俊(まつらたかとし)を死罪を免じ助命、周防国日置郷に流罪に処したには経緯(いきさつ)がある。

平安時代、松浦党が盤踞(ばんきょ)した地域は平家(伊勢平氏)の知行国である為、松浦氏は平家の棟梁・平忠盛(たいらのただもり)の代から平家の家人となっていた。

高俊(たかとし)も平家(伊勢平氏)の家人として平清盛(たいらのきよもり)に側近として使えて居た。

千百五十九年(平治元年)、平治の乱で敗れた源義朝(みなもとのよしとも)の側室・常盤御前が、今若、乙若、牛若(義経)の三兄弟の助命を清盛(きよもり)に願い出る。

高俊(たかとし)は、その時、清盛(きよもり)の意を受け側近として三兄弟の助命処置に関わっていた。

十六歳の遮那王(しゃなおう/義経)は、公家の一条長成(いちじょうながなり)に再嫁した母・常盤御前から、松浦高俊(まつらたかとし)の名を好評として聞いていた縁(えにし)なのだ。


今ひとつの要件として考えられるのが、義経の養父にあたる母・常盤御前の再婚相手・一条長成(いちじょうながなり)と、義経を庇護した奥州藤原氏との関係である。

奥州藤原氏の棟梁・藤原秀衡(ふじわらのひでひら)の舅(しゅうと)である藤原基成(ふじわらのもとなり)は、義経養父・長成(ながなり)の母方の従兄弟にあたる公家・藤原忠隆(ふじわらのただたか)の子で在った。

つまり、藤原秀衡(ふじわらのひでひら)の正室は陸奥守・藤原基成(ふじわらのもとなり)の娘で、一条長成(いちじょうながなり)とは親戚関係にある。

「義経の奥州落ち、藤原秀衡(ふじわらのひでひら)の庇護」と言う一連の流れそのものが、長成(ながなり)と秀衡(ひでひら)の親戚関係に在ったからと言う説は有力である。

また、蝦夷(えみし)系俘囚長の出自とされる清原氏が、奥州を六ヵ国の頂点に君臨した時点で奥州藤原氏を名乗れたのは、妻方の藤原基成(ふじわらのもとなり)が居たからである。

そして此処が要点なのだが、藤原秀衡(ふじわらのひでひら)の実母は安倍宗任(あべのむねとう)の娘で、当然ながら松浦高俊(まつらたかとし)の曽祖父が宗任(むねとう)と言う事になる。

高俊(たかとし)は義経を庇護した恩人・秀衡(ひでひら)の血縁であり、養父・長成(ながなり)とも血縁があるなど、義経に高俊(たかとし)死罪をためらう要因が在ったのかも知れない。



後に高俊(たかとし)の娘が平家流・平知貞(たいらのともさだ)の下に嫁ぎ、この知貞(ともさだ)家が源氏の迫害を恐れて妻方の先祖・安倍宗任以来の旧姓・安倍姓に戻して名乗り、以後長門国油谷(山口県)に安倍家は存続する事になる。

この長州・安倍家(松浦高俊・娘)の子孫が土地の名家として八百年以上続いて現在に至り、後の現代の世に政治家一族として名を馳せる事になる。

賢明なる読者の貴方はもう誰の事か見当が着いている筈である。


萩から西へ四十キロ行った周防国日置郷・旧・油谷町(ゆやちょう/現・長門市油谷)が長州・安倍家の本拠地である。

江戸時代、日置郷の大庄屋を務めた名家・長州安倍家の当主を名乗る安倍晋三の父・安倍晋太郎(元外務大臣)の墓所は、この長門市油谷(ゆや)に在る。

安倍晋太郎(元外務大臣)は、岸信介(元総理経験者)の女婿(長女・洋子と結婚)として外務大臣秘書官となって岸に仕える。

岸内閣では内閣総理大臣秘書官に就任、中央政界への地歩を固め、第二十八回衆議院議員総選挙に打って出て当選を果たす。

安倍晋太郎のあとを継いだのが、安倍家第四十二代当主・安倍晋三(あべしんぞう)である。


松浦(まつら)党は、大名に匹敵する勢力を有する水軍(海軍・海賊)として有名で、鎌倉期の元寇戦でも活躍している。

壇ノ浦の戦い、対元寇戦、倭寇活動於ける松浦地方の松浦(まつら)党(佐志氏や山代氏)などの海上勢力は、つとに知られている所である。

松浦水軍は、豊臣秀吉の朝鮮征伐(文禄・慶長の役)でも水軍として駆り出され、転戦した記録があり、その松浦党の最後の大仕事が、千五百九十八年(慶長三年)の「慶長の役」だった。

日本の豊臣秀吉が主導する遠征軍と李氏朝鮮および明の援軍との間で朝鮮半島を戦場にして行われた戦闘での遠征軍撤退戦を最後に水軍としての松浦党の出番は終了した。

僅かに松浦氏傍流の平戸松浦氏が戦国大名として成長し、関ヶ原の戦い以降に旧領を安堵されて平戸藩六万三千石の外様大名として存続した。


壇ノ浦の戦いの折、松浦水軍主力の裏切りに遭い、松浦高俊(まつらたかとし)一党は孤立し、高俊(たかとし)は生き残ったが現在の山口県長門市油谷(周防国日置郷・藩政時代は大津郡)に流罪となった。


萩から西へ四十キロ行った周防国日置郷・旧・油谷町(ゆやちょう/現・長門市油谷)が長州・安倍家の本拠地である。

江戸時代、日置郷の大庄屋を務めた名家・長州安倍家の当主を名乗る安倍晋三の父・安倍晋太郎(元外務大臣)の墓所は、この長門市油谷(ゆや)に在る。

安倍晋太郎(元外務大臣)は、岸信介(元総理経験者)の女婿(長女・洋子と結婚)として外務大臣秘書官となって岸に仕える。

岸内閣では内閣総理大臣秘書官に就任、中央政界への地歩を固め、第二十八回衆議院議員総選挙に打って出て当選を果たす。

晋三氏は、故、安倍晋太郎(あべしんたろう)代議士の次男で、父の「晋太郎」の「晋」は、明治維新の志士であった高杉晋作の一字を取って、祖父・安倍寛(あべかん)に命名されたのを、孫の晋三も貰った。

安倍晋太郎・長男は寛信で、祖父の安倍寛(あべかん)と外祖父の岸信介から一字ずつ、三男の信夫は岸家に養子に行ったので、岸信夫を名乗る為、晋太郎の「晋」を受け継いだのは、次男の安倍晋三唯一人である。

原初三民族の一系、先住民・縄文人(蝦夷族/エミシ族)系の王族が、火の王・アピエの末裔「安倍・阿倍一族である」と言う強力な説がある。

陰陽寮首座・貴族・土御門(つちみかど)・安倍家
を十四代、東北(陸奥)・安倍家を七代遡ると先祖は兄弟になる。


裏切に遭った松浦高俊は長門国油谷に流されて旧来の安倍姓に復したが、裏切った本流の一部は松浦家として鎌倉時代、室町時代を経て戦国大名となり、江戸時代を平戸藩六万三千石として明治維新まで生き残った。



古代東北の覇者・東北(陸奥)安倍家を更に七代下がると、十四代目が安倍貞任(あべのさだとう)で、藤原(清原)秀衡の父・基衡には貞任の兄弟・安倍宗任(あべのむねとう)の娘が嫁いでいる。

松浦(まつら・安倍)高俊は、三代遡ると安倍宗任であり、日置村(現長門市)大庄屋の長州(山口県)・安倍家はその末孫にあたる。

この安倍系図、基は、孝元大王(おおきみ・第八代天皇)に繋がっているが、何しろ欠史八代の一人であり、孝元大王(おおきみ)の記載されている「日本書紀」の編纂よりはるか昔の事で、真贋の程に於いてはいかんともしがたい。

皇統のすきまを繕い、有力王族(部族王)の符系を政治的(大和合(だいわごう))にまとめた疑いが強い。

また、血縁地縁を利して総理大臣を出している長州の名門である岸家・佐藤家・安倍家の一族は、明治維新の謎にも関わった歴史が「力を得た」と推測されている。


【日本語のルーツと安倍氏】に続く。




了



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【因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)伝説と大国主(おおくにぬし)】に飛ぶ。
【欠史八代(けっしはちだい)と香殖稲(かえしね/根を反す)】に飛ぶ。
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【大和民族(ヤマト民族/日本人)の成立過程】に飛ぶ。
【「日本の天皇家の祖先は朝鮮半島から来た」を検証する】に飛ぶ。
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【広域倭の国論(定説・日本倭国論の疑惑)】に飛ぶ。
【天照大神・天の岩戸伝説は只の神話か?】に飛ぶ。
【古代国家・邪馬台国の卑弥呼は何者か?】に飛ぶ。
【日本語のルーツと安倍氏】に飛ぶ。
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【*】短編人生小説 (4)

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裁判員制度シュミレーション

凌 虐 の 裁 き

(りょうぎゃくのさばき)


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【*】短編人生小説 (3)

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

短編小説(1)

「黄昏の日常」

◆ 我にしてこの妻あり◆


未来狂 冗談 作

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ショート・ストーリーです。よろしかったら、お読みください。

【*】女性向短編小説 (1)

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

短編小説(1)

「アイドルを探せ」

◆青い頃…秋から冬へ◆


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■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

ショート・ストーリーです。よろしかったら、お読みください。

【*】社会派短編小説(2)

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

社会派短編小説(2)

「生き様の詩(うた)」

◆楢山が見える◆


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ショート・ストーリーです。よろしかったら、お読みください。

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【小説・現代インターネット奇談 第一弾】


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「小説・現代インターネット奇談」
【電脳妖姫伝記】

【*】◆ 和やかな陵辱◆


(なごやかなりょうじょく)


未来狂 冗談 作

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


【小説・現代インターネット奇談 第二弾】

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戦 後 大 戦 伝 記

◆ 夢と現の狭間に有りて◆

(ゆめとうつつのはざまにありて) 完 全 版◆


未来狂 冗談 作

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「あえて、暴論」

ジョウダンの発想

◆冗談 日本に提言する◆

未来狂 冗談 作

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冗談 日本に提言する・・・(来るべき未来に)

◇◆◇メルマガ・サンプル版◇◆◇ 冗談の発想が詰まった内容です!
ぜひぜひ読んで、感想をお聞かせ下さい。
異論・反論も大歓迎!!

====(日本史異聞シリーズ)第六作====
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「小説・怒りの空想平成維新」

◆たったひとりのクーデター◆

未来狂 冗談 作

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

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{「たったひとりのクーデター}・・・・・・・・(現代)

◇◆◇メルマガ・サンプル版◇◆◇ 特に経営者の方には目からウロコの内容です。
小説としてもおもしろく、実現できれば
不況は本当に終わります。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

非日常は刺激的

 愛の形ちは、プラトニックにいやらしく

◆仮面の裏側◆

未来狂 冗談 作

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仮面の裏側・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(現代)

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とくに男女の恋愛に関しては・・・
ちょっとHでせつない、現代のプラトニックラブストーリー。

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非日常は刺激的

 

◆仮面の裏側外伝◆

未来狂 冗談 作

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◆{短編集 仮面の裏側・外伝}・・・・・・・・(現代)

◆ウエブサイト◆「仮面の裏側外伝」

====(日本史異聞シリーズ)第一作====
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東九州連続怪死事件・事件は時空を超えて

◆八月のスサノウ伝説◆

未来狂 冗談 作

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八月のスサノウ伝説・・・・・・・・・(神話時代)

◇◆◇メルマガ・サンプル版◇◆◇ 東九州で起きた連続怪死事件。
そして現代に甦るスサノウの命、
時空を超えたメッセージとは・・・

====(日本史異聞シリーズ)第五作====
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「権力の落とし穴」

本能寺の変の謎・明智光秀はかく戦えり

◆侮り(あなどり)◆

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だが自らを神と言い放つ信長は
「侮り」の中で光秀を失ってしまっていた・・・

====(日本史異聞シリーズ)第四作====
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南北朝秘話・切なからず、や、思春期

◆茂夫の神隠し物語◆

未来狂 冗談 作

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茂夫の神隠し・・・・・・・・・(室町南北朝時代)

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そんな茂夫が迷宮へ迷い込んでく・・・

====(日本史異聞シリーズ)第三作====
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鎌倉伝説

非道の権力者・頼朝の妻

◆鬼嫁・尼将軍◆

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うその中の真実・飛鳥時代へのなぞ

◆倭(わ)の国は遥かなり◆

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冗談(ジョーク)には「軽口」とは違う、もっと重く深い意味が密かに潜んで居る事も多いのである。
【作者プロフィール】●未来狂 冗談(ミラクル ジョウダン)本名・鈴 木 峰 晴
昭和二十三年、静岡市に生まれる。
県立静岡商業高等学校卒業、私立拓殖大学商学部貿易学科を卒業した後、実社会に船出。
従業員二十名足らず小企業に就職、その企業が三百名を超える地方中堅企業に育つ過程に身を置き、最終、常務取締役で退任。
その後、零細企業を起こし、現在に至る。
現在他家に嫁いだ娘二人に外孫三人、同居の愛妻が一人居るが、妾や愛人は居ない。

性別・男性 /生年・1948年/住所・静岡県東部在住
【メッセージ 】
ネット作家として文学・歴史・政治・宗教・教育・科学・性・脳などを研究し小説やエッセ、そしてブログでコラムなど書いています。
☆ペンネーム未来狂冗談(Miracljoudan)の由来は、「悪い未来に成った事は冗談ではな無い」と思う気持ちからで、けして「冗談に付けたのではない」つもりです。念のため・・・。
また、「冗談」とかざしたペンネームの真意は、作品により政治や信仰・占術、歴史に対する批評及び性描写に、タブーを恐れない過激な表現を用いる事がある為、利害関係者との余分な論争を避ける為です。







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作者本名・鈴木峰晴