それは、「社会福祉には興味がある」が、「政治、経済にはあまり興味が無い」と、恥ずかしげもなく言う奥様族や最近の若者。

社会福祉をするには政治が関わる「法律、条例」などが必要なのです。

また、社会福祉を支える為の「財源」も必要なのである。

日本の経済力が向上しなければ、財源が圧迫される。

広義の必要条件(基本的)を無視した狭義の福祉を自己満足でやっていて、「自分のやれる範囲で、社会的責任を果たしている」と考えているあなた、最低の勘違いをしていないだろうか？

まず、政治経済に関心を持つ事から、「社会福祉が始まる」と言う基本的な事を・・・・

この勘違いを上手く利用して、小泉氏の国民を馬鹿にしたような「郵政改革一本やり」の選挙戦略にうかうかと乗って、その後の強引な政治運営を可能にしてしまった。

小泉内閣の郵政解散衆院選挙の結果は、国民生活のあらゆる事に通じる「大事な国会論議の場」を、奪われる結果に成った。

選挙が明けて二日、既に小泉政権の幹部は「国民の信任が得られた。」として、増税をほのめかしていた。

国民は郵政にだけ「イエス」と言った積りでしょうけど、これは住宅リホーム詐欺見たいなもので、トイレだけの積りが、いつの間にか全面リホームになって、法外な請求書を突きつけられるかも知れない。

「どうなるのでしょうね、国民生活・・・・・・？」

国家の運営にしろ企業の運営にしろ、多くの場合実力者が犯す間違いは「自分がやっている」と言う過剰な自負心にある。

「批判は建前で、行動は本音で」が人間の悪い所で、権力を持たない者が「批判は建前で、行動は本音で」を実行してもいささか見苦しいばかりでまだ可愛気はあるのかも知れない。

しかし現実は、こう言う事は善人振った学者や権力者ほど巧みの上に罪が大きく、組織さえ確りしていればその実力者が権力の座を去っても、国家の運営にしろ企業の運営にしろ案外他の者が上手くやって行くものである。

つまり国や企業の舵取りが「自分でなければ成らない」と言う言い分は、大概の場合はその実力者の身勝手な「たわごと」なのである。


世間では竹中平蔵氏を評して「冷たい屁理屈を言うばかりで弱者への優しさや思いやりに欠ける」と言う意見が圧倒的に多い。

竹中平蔵氏は最初から最後まで経済学者で、「政治家は国民の命を預かっている」と言う職責の立場の自覚がまったく無いままに財政立て直しだけに特化した政治を推し進め、多くの国民に悲劇を招いた。

嫌、そう言う立場を承知しながら無視したのかも知れない。

酷いもので、「これが学生に学問を教える学者の発想か？」と呆れさせるバカバカしい経済学者を　小泉総理は政権幹部に登用したものである。

まるで竹中平蔵氏は目的の為に処断を選ばないブラック企業の経営者の人も無げな手法で罪を作った・・・と言えるのだ。


労働者派遣法の竹中平蔵氏の非正規雇用システムは経営者が雇用責任を逃れるためのもので、会社経営は安易に成るが、それで身分保障は為されない。

非正規雇用システムとは務める人物の可能な限り時間を有効に都合を汲んだ働く者に良い雇用方法の筈が、この雇用方法を企業が人件費を下げる目的で悪用している。

非正規雇用者に肩書だけを付与して仕事に責任を持たせ企業に都合のよい雇用を行い役職手当などは誤魔化して通そうとする。

非正規雇用システムの悪用をする企業が正規の労働時間が務められるに人物に正規の雇用をしなければ成らないのに対してシフト調整で勤務時間を減らし自分達の企業が有利な雇用体制を維持している。

そして会社が不況に陥った時は真っ先に非正規雇用者は解雇される。

そうなると外的要因での不景気が引き金になって自殺者が多発する予測が大いに着く。

この事が労働者派遣法の裏に潜む権力の闇と言う事に成る。


また、小泉政権医学部定員削減は国民の生命にかかわる大問題である。

97年の医学部定員の削減 に関する閣議決定、2001年から小泉内閣によって実施された骨太の方針で、竹中平蔵氏は「医療費の伸びを経済財政と均衡の取れたものにする」と発案し閣議決定させた。

医学部入学定員については、将来の「医師過剰」（早ければ2029年、遅くとも2032年以降に医師過剰となる）と言う想定が為されこれが判断の基準に成った。

この削減案には「国民の命を守る福祉に関する内閣の使命」に対する発想は全く無い。

つまり、安易に「医師は金を使う元」として「医師が多いから財政を圧迫させる」発想してとして大学の医学部定員削減を推進させた。

いかに国家の福祉予算の削減目的とは言え、医学部定員削減で無医村・無医島などを出現させては竹中平蔵氏の発想には血も涙も無い非人間的な政策である。

福祉予算の削減目的は可能かも知れない、しかし地球温暖化など不特定要因が重なる異常自然環境の人類は、予測もつかない感染症の大流行蔓延（パンデミック）に日本が見舞われた時それを迎え撃つ医師が不足しては笑えない。

こうした事態に日本中が陥った時、竹中平蔵氏は何と釈明するのだろう？


郵政民営化の中身については多彩な論議があるだろうが、地方の過疎地域局について「一時休業」が大量に出ている事を、屁理屈男の竹中氏はテレビ出演で「廃止された局は一軒もない」と言い張っている。

竹中平蔵氏は「民営化以後に郵便局の閉鎖は一軒も無い」とテレビ出演で弁明して居るが、明らかに営業を止めてしまった特定郵便局は数が多い。

この過疎地の特定郵便局の営業停止の主因は、四事業化に拠る業務の煩雑化に拠る非効率に小規模の現場が対応できない事にある。

この営業を止めてしまった特定郵便局を、「廃止では無く一時閉鎖」と扱っている言葉のごまかしで竹中氏言う所の「閉鎖は一軒も無い」のである。

また、週一〜二回二時間程の移動郵便局に切り替えて、「廃止では無く移動郵便局に切り替え」として「閉鎖は一軒も無い」と平然と言う竹中平蔵氏は、国民を心底馬鹿にして居る。

また、民営化以前の過渡期の手段として小泉・竹中主導で郵政公団を設置した二年間の内に大半が閉鎖された郵便局を「民営化以後の閉鎖は一軒も無い」とカウントしないのは竹中平蔵氏の恥じるべき詭弁である。

国民を愚弄するにも程があり、「廃止ではなく一時休業だ」とすれば公式データー上には出て来ないが、再開の目処がなければ利用者に取っては只の屁理屈で「体（てい）の良い廃止」である。

それに分社化に伴って配送基地局が削減され、配送範囲は広くなったのに要員は削減され、特に中山間地配達の遅延が日常的に成っている。

当然ながら分社化に拠り、今まで中山間地に於いて善意で郵便業務に関わるお年寄りの用事を代行していた郵便配達員が、会社が違う為に出来なく成っている。

一方で「過疎化対策」を言いながら、バス路線の減便や路線の廃止が続く地域で用事を済ますに一日掛かりでは、とても文明国家の政府が為したとは言えない中山間地お年寄りの負担増である。


民営化すれば不採算を減らすのは自明の利で最初から判っていた事だが、元々競争社会こそ経済発展の源と考える小泉・竹中路線に弱者など眼中にない。

つまり小泉・竹中路線の「無駄の削減」の矛先は、医療・福祉・社会インフラともに弱者に向けられていた。

それにしても、政治家も評論家も「改革も財政健全化も大事だ｣と言い、同時にそれに伴う痛みの「セーフティネットを張る事が前提だ」と言葉では綺麗事を言うが、誰もその具体策には言及していない。

つまり「セーフティネットを張る」や「過疎化対策」は、この論議に必ず出て来る只の「飾り文句」で本音とは到底思えない。

確かに「改革も財政健全化」は正論で福祉予算削減などの具体策も在るが、張るべきセーフティネットの具体策を見出さずして無責任に「改革も財政健全化も進めろ｣と言うのなら、幾ら綺麗事を言っても実質的な弱者切り捨てである。

テレビ討論に出て来て「改革も財政健全化を進めろ」と言う政治家も評論家も、「セーフティネットを張る事が前提だ」の発言止まりで具体策に言及し無い者は、「飾り文句」だけの無責任な奴だと理解して欲しい。

この辺りの政治家や評論家の無責任さは、待機児童問題の取り上げ方を採ってもその姿勢が判る。

ものの見方と言うものは、アプローチの仕方でまったく違うものが見えるものである。

何もトリアージ（緊急性に拠る分別）が必要なのは災害時の負傷者の治療順位ばかりではない。

政策課題にこそトリアージ（緊急性に拠る分別）は必要で、保育時の待機児童問題は確かに必要で小さな問題では無いが、それで待機児童が減って主婦の働き手が創出されても働く所はどうする？

待機児童問題で悩む主婦が目先の働く時間の確保だけに囚われているのであれば、実態はそんな甘いものではない。

他人を押し退けて「自分さえ収入が確保できれば良い｣と言う姿勢なら仕方が無いが、つまり象のシッポ（一部分）を解決しても、雇用希望者が生まれるだけで雇用先は増えない。

大企業が己の利だけで生産拠点を海外にシフトすれば、待機児童問題の解決で生まれた労働力はどこに行くのか？

受け皿の中小企業に元気がなければ益々未就労者（求職者）が増えて買い手市場となり、労働賃金は抑制されて経済全体が萎縮して行く。

つまり政策に於いてトリアージ（緊急性に拠る分別）をすれば、物事の発想には大局感が必要であり、待機児童問題のみを解決してお定まりの「終わった気になる事」の危険を感じる。

ご存知のように、国民の常識とはかけ離れた常識を持つ官僚が「正しい判断をする」とは到底思えない。

その官僚に、政治家が不勉強のまま丸投げして来た。

中小企業の再生を図るなら明治維新や敗戦後になされた「ご破算で願いましては」の大胆な政治経済の改革に匹敵する位の大手術が必要で、それこそが政治家の出番である。

自民党は、中小企業は献金や集票の充てに成らないから口先とは裏腹に大企業ばかりを優先する戦前の財閥政治を繰り返す愚を犯して来た。

民主党も、折角政権を取りながら大局感に基付く大胆な平成維新には程遠い塗り薬・張り薬で誤魔化そうとしているから新政権に期待が持てないのだ。


無責任な経済学者がすぐに結果を出したかったのだるうが、木（経済）を見て森（国民の豊かさ）を見ない小手先の政策で国民は騙されてしまう。


近頃は地球温暖化現象が、人類共通の大問題に成っています。

自由資本主義のまま地球環境破壊（温暖化）を「何とか出来る｣と言うのは、まさに木を見て森を見ない「希望的偽善」なのです。

地球環境破壊（温暖化）から地球を救うには、「共生主義と言うイデオロギーへの転換が必要」と考えます。